大会3連覇中の島田麻央、SP首位 圧巻のノーミス演技も「今季で一番緊張したショート」【フィギュア】
◇16日 フィギュアスケート 全日本ジュニア選手権第2日(広島市、ひろしんビッグウェーブ) 女子SPは3年連続世界ジュニア女王で、大会3連覇中の島田麻央(16)=木下グループ=が72・69点で首位に立ち、女子では史上初となる大会4連覇に向けて順調なスタートを切った。 世界ジュニア女王がすごみを見せつけた。5番滑走で登場すると、ルッツ―トーループの連続3回転ジャンプなどをノーミスでまとめて圧巻の首位発進。「今季で一番緊張したショートだったけど、その中でも大きなミスなく滑り切れてほっとしている」。演技後は安堵(あんど)の笑みが自然と浮かんだ。 それもそのはず。大会前夜は2度も目が覚める極度の緊張に襲われた。「素晴らしい選手が集まった大会。SPは絶対にミスできない」。今大会は国際大会で結果を残す実力者ぞろい。重圧が16歳の眠りを浅くした。 緊張をほぐしたのは演技前に浜田美栄コーチがかけた言葉。「エルファバになりきってね」。エルファバとは島田がSP曲の中で演じる魔女のこと。「自分でいたら緊張に負けてしまう。先生の言葉を信じて、エルファバになりきって滑ろうと思った」。進化した勝負強さを手中に収めた。 2位に6点以上の差をつけて首位発進。大会4連覇への視界は開けた。それでも、「4連覇を考えるとよくない緊張になる。いい演技をしたら、結果はついてくる」。ライバルに隙を見せる気はない。
中日スポーツ