ドン小西氏がピーコさん悼む「ライバルでもあり友達でもあった」共にファッションチェックで人気
ファッションデザイナーのドン小西氏(74)が敗血症による多臓器不全で9月に亡くなったタレントでファッション評論家のピーコさん(本名杉浦克昭=すぎうら・かつあき)をしのんだ。21日、日刊スポーツの取材に応じ「真面目かつ独特な人でした。昔は家も近くてよく一緒に飲んでいました。ある時はライバルでもあり、友達でもありました。僕も大切なことを教わりました。ご冥福をお祈りします」と語った。 体調が思わしくないことは周囲から伝え聞いていたという。20日に訃報が報道される数日前に知人から亡くなったことを聞いていたといい「びっくりしましたよね。何年か前に仕事で一緒になって以来でした。身の引き方も考えていた人だから、(89年に)がんで左目を摘出した時はお見舞いに行ったりもしたけど、そのあとぐらいからそっと生きていく感じはありました」。 付き合いは長く、小西氏が30代の頃に行ったファッションショーをきっかけに知り合った。以降は2人共にワイドショーでのファッションチェックなどで活躍。少なからず意識する関係性ではあったという。「デザイナーとコメンテーターという立場の違いはありましたけど、一生懸命に人に入り込んでいってショーを見て、自分で勉強していました。努力家ですよね。プライベートでもあのままですぐに人気者になる。30~40代の頃はよく飲みに行きましたけど、社交的で誰にでもお構いなしに関係を作って友達になれて。こういう風に世渡りしなきゃとやきもちを焼いたこともありました」。一方でピーコさん側も自身に気を使っている部分があったのではないかとも推察し「ファッションというものを一般の人にどう伝えるか。知ったかぶりでは伝わらない。あの人は天真らんまんで、計画的だったり戦略的でもなく感性で生きていたよね。僕らデザイナーの発想やデザインにも興味があったみたいで、トレンドもよく見ていました。プライドもある人で、あんまり聞くことはせず、自分で見て観察して消化してやっているところはあったと思います」と振り返った。 最後は「自分にもいつふりかかるかわからないからね」としつつ「世間に彼にしかできない独特な“ピーコイズム”というものを広めた人。自分らしさは大事だし、これは一生残るものだと思います。大切なものを教えてくれてありがとうございましたと伝えたいです」と言葉を送った。