世界の女性2割、少女期に性被害 ユニセフ推計、アフリカ最多
【ナイロビ共同】国連児童基金(ユニセフ)は世界の女性の2割が少女期に性的暴行やハラスメントを受けたことがあるとの推計を公表した。国連が定めた11日の「国際ガールズ・デー」に合わせた調査。サハラ砂漠以南(サブサハラ)のアフリカでは最多の7900万人以上が被害に遭ったとし「紛争地の状況がひどい」と指摘した。 2010~22年の120カ国のデータなどを基に推計した。他の国々では性的暴行のデータが不十分で実態を把握する必要性も強調した。 推計によると18歳までに強姦などの性的暴行やインターネットでのハラスメントを受けた女性は世界で約6億5千万人。東・東南アジアではサブサハラのアフリカに次ぐ少なくとも7500万人が標的にされた。 アフリカではスーダンやナイジェリアなどで内戦や武装勢力と政府軍の交戦が続く。紛争地では4人に1人が性的暴行を受けたと分析した。ユニセフのラッセル事務局長は「弱い立場の子どもに対する暴行が戦争の道具として使われている」と警鐘を鳴らした。