<杉田智和>「鬼滅の刃」 悲鳴嶼行冥の涙の理由 “炭治郎”花江夏樹の「安心させる言葉の力」 「柱稽古編」収録秘話
吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作テレビアニメ「柱稽古編」。同作で、鬼殺隊の最強の剣士・柱の一人、岩柱の悲鳴嶼行冥(ひめじま・ぎょうめい)を演じるのが、人気声優の杉田智和さんだ。第7話では、悲鳴嶼の悲痛な過去が描かれた。杉田さんに収録の裏側を聞いた。 【写真特集】鬼殺隊最強! 岩柱・悲鳴嶼行冥の肉体がすごい! 杉田智和の撮り下ろし写真も
◇悲鳴嶼の涙の意味を芝居に込める
悲鳴嶼は、人を憐(あわ)れむ気持ちが強く、念仏を唱え涙するキャラクターだ。ただ、何があっても動じない不動のイメージもある。涙を流しながらも不動であるということを杉田さんは、どう捉えているのだろうか。
「気持ちの向いている先が今どこにあるのか、どこに向かおうとしているのか。涙によって感情をリセットする人もいますが、そうなると、悲鳴嶼さんが常に涙を流している理由ってなんだろうなと。慈悲もあると思いますし、ちゃんと意味はあるんだなと。それはしっかりキャラクターの芝居に込めています」
第7話では、悲鳴嶼の過去が描かれた。悲鳴嶼は昔、寺で身寄りのない子供たちを育てていたが、寺を鬼が襲い、次々と子供たちが殺された。唯一悲鳴嶼の言うことを聞いてくれた沙代という少女を守るため、朝まで必死に鬼を殴り続けたが、沙代は駆け付けた大人に「あの人は化け物」「みんな殺した」と告げる。悲鳴嶼は殺人の罪で投獄され、それから疑り深い性格になってしまった。
悲鳴嶼が鬼を殴るシーンについて、杉田さんは「悲鳴嶼さんが初めて自分の強さを少しずつ自覚する時だった」と語る。収録では試行錯誤を重ねたといい、「可能性を探るという作業でもあったので、こちらでできるものは全て出そうと思いました」と振り返る。
◇花江くんが竈門炭治郎で本当によかった
第7話では、疑り深い悲鳴嶼が稽古(けいこ)を終えた炭治郎に「私は君を認める」と話すシーンも印象的だった。杉田さんは、炭治郎を演じる花江夏樹さんとの掛け合いで「花江くんが竈門炭治郎で本当によかった」と感じたという。