ニュースでよく見る「中東和平交渉」の焦点は?
イスラエルの本気度は?
問題のひとつは、ガザ地区を支配するイスラム組織であるハマスが、今回の交渉に全く関与していない点です。これでは、仮に交渉がまとまったとしてもパレスチナ人の支持が得られるのかという懸念が残ります。 焦点は、イスラエルが本気で交渉に望むのかどうかです。一方では懐疑的な見方が強く抱かれています。イスラエルのネタニヤフ首相は交渉期間である9ヶ月の時間稼ぎをして入植活動を続け、その後に交渉を失敗させる意図である、との予測です。他方ではイランの核開発の脅威に対処するために同首相が、パレスチナ人を含む周辺のアラブの人々との妥協を求めているとの解釈もあります。交渉の進み具合によって、どちらの分析が正しいのか判断できるでしょう。