櫻坂46が「BACKS LIVE!!」を駆け抜ける 卒業の齋藤冬優花から小池美波に「みいちゃん、最後の一期生、頼みます」
櫻坂46の10thシングル「I want tomorrow to come」の“BACKSメンバー”による単独ライブ「10th Single BACKS LIVE!!」が12月3日~5日、千葉・幕張イベントホールで開催。2日目となる12月4日には「齋藤冬優花 卒業セレモニー」が実施され、齋藤がファンやメンバーへ感謝の気持ちを伝えた。 【写真】グループを卒業する齋藤冬優花を中心に記念撮影 ■約3カ月ぶりとなる「BACKS LIVE!!」 櫻坂46が「BACKS LIVE!!」を実施するのは、2024年8月に同会場で行った「9th Single BACKS LIVE!!」以来、約3カ月ぶり。「僕は僕を好きになれない」でセンターに立つ三期生・村井優を座長に、メンバー1人1人の個性が際立つ選曲や演出で、会場のBuddies(櫻坂46ファン)を魅了するステージを展開した。 また、事前に卒業が発表されていた一期生の上村莉菜と齋藤にとっては櫻坂46として最後のライブとなるはずだったが、公演直前に上村が怪我のため休演を発表。そのため、2日目の公演で予定されていた2人の卒業セレモニーは「齋藤冬優花 卒業セレモニー」として行われることとなった。 ■齋藤冬優花がアイドル人生の集大成となるパフォーマンスを見せる 12月4日、アイドルとして最後のステージに立った齋藤。自身が「櫻坂46の楽曲で一番好き」と公言する三期生楽曲「何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう」でセンターに立ち、約9年にわたるアイドル人生の集大成のようなパフォーマンスで観客を圧倒していく。 アンコールでは齋藤の卒業セレモニーも実施。選抜組を含む三期生とともに「BAN」を披露し、途中から一期生、二期生も加わって、齋藤との最後のステージを繰り広げる。 その後、キャプテンの松田里奈が「今日を楽しみにしてくださっていた方の気持ちを考えると、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今まで私のことをたくさん応援していただき、支えていただき、本当にありがとうございました。皆さんのおかげでここまで続けることができました」と上村から預かった手紙を代読。 続けて、森田ひかるや小田倉麗奈、山崎天、井上梨名、小池美波といったメンバーが思い出の写真とともに、齋藤との忘れられないエピソードを明かす。 そして、ネイビーのドレスを着た齋藤がステージに1人で登場すると、約9年間分の思いをつづった手紙を読み上げていく。「高校3年生の夏、進路に迷って、塾を抜け出してオーディションを受けに行ってくれて、ありがとうと言いたいです」と過去の自分を振り返る。 「欅坂46と櫻坂46を、ほぼ同じぐらいの年月過ごしたのですが、欅坂46はグループと向き合う日々で、櫻坂46は自分と向き合う期間。どちらも本当に大切な時間でした」と思いを告げる。 そして、三期生に対して「私が櫻坂46で夢の続きを見ることができたのは三期生が入ってきてくれたから」、二期生には「あのとき欅坂46を選んで入ってきてくれてありがとう。私が櫻坂46を大好きになれたのは二期生たちのおかげ」、一期生の上村や小池には「莉菜、ここまでいろいろな感情を共有してくれてありがとう。みいちゃん、(休業から)帰ってきてくれてありがとう。最後の一期生、頼みます」とメッセージを送る。 ファンには「数え切れないくらいほどのアイドルがいる中で、齋藤冬優花という人間を見つけて、それぞれの愛や形で応援してくれてありがとうございました」と感謝を伝え、最後に「ここで見た景色や学んだことすべてをこれからの人生に生かして、新しい道へ歩もうと思います。私をアイドルでいさせてくれて、本当にありがとうございました」と話し、スピーチを締めくくる。 松田から「9年間で1番思い出に残っていること」を尋ねられ、齋藤は「いろいろ迷うけど…今年の東京ドームの景色にすごい感動して。櫻坂46がここまで歩んできた結果が確実に見えた気がした」と回答。 そして、欅坂46時代の「手を繋いで帰ろうか」がスタートすると、齋藤はトロッコに乗って会場を1周しながらBuddiesとの別れを惜しみつつ、「この曲を櫻坂46で、笑顔でできたことに意味があった」という言葉を残す。最後は笑顔が入り混じる中、「櫻坂の詩」で卒業セレモニーは終了した。 ■座長の村井優が最終日への意気込みを語る「期待以上にライブにしたい」 千秋楽となるDAY3公演は、櫻坂46として新たな一歩を踏み出す重要な1日。「Overture」に続いてステージにメンバーが登場すると、村井を中心に据えた「19歳のガレット」からライブをスタートさせる。 穏やかな中にもエモーショナルさを感じさせるこの曲で会場の空気を温め、小島凪紗センターの「恋が絶滅する日」、井上センターの「それが愛なのね」と曲を重ねるたびに会場の熱気を高めるメンバー。ステージ上の10人は随所で客席をあおりながら、豪快さとしなやかさを兼ね備えたダンスで見る者を魅了し続けていく。 MCでは、座長の村井が「初日と2日目も、そのときにできる最大限を出したいなと思って臨んだんですけど、私たちならもっともっと上にいけるライブができるんじゃないかと昨日の夜考えて。なので、今日は皆さんの期待以上にライブにしたい」と宣言。 遠藤理子は「『BACKS LIVE!!』ってメンバーによって空気や印象が変わる。今回は優のほんわかした空気が全員に伝染している気がして、優のMCとパフォーマンスのギャップだったり、かわいい楽曲や格好良い楽曲、少しセクシーな楽曲を通して、メンバーのいろんな魅力を見つけてもらえるんじゃないかなと思います」とコメント。 小島が「昨日の卒業セレモニーの後、冬優花さんから『明日の「BACKS LIVE!!」、かましてきてね!』と伝言を頂きました。冬優花さーん、暴れるよー!」とそれぞれの視点で千秋楽への意気込みを口にした。 ■この日最初のクライマックスは「ソニア」 幸阪茉里乃センターの「無念」でライブは再開し、井上センターの「確信的クロワッサン」ではアリーナ中央に伸びた花道を使ってパフォーマス。 普段はクールな印象が強い遠藤光莉が「君と僕と洗濯物」でかわいらしい側面を打ち出し、「何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう」では前日までの齋藤に代わって幸阪が情熱的な歌とダンスで客席の熱気を高め続け、小池が中心に立つ「ソニア」でライブはこの日最初のクライマックスを迎える。 和やかなトークを挟んでライブ中盤戦に入ると、ユニット曲を連発。まずは井上を石森璃花と小島が挟む編成で「真夏に何が起きるのかしら」で再度会場を温めると、「恋は向いてない」では増本綺良をセンターに村井や遠藤理子が大人びた表情でこの曲を表現。 「心の影絵」では小池や遠藤光莉、大沼晶保がダイナミックなダンスで場内の空気を一変させたかと思えば、「イザベルについて」ではオリジナルメンバーの井上、大沼、増本に幸阪を加えた4人が力強いパフォーマンスとともに、その真っすぐな歌声を会場中に響かせていた。 ■「油を注せ!」で会場のテンションはMAXに 新たな衣装に着替えたメンバーが、1人1人巧みなダンス力を見せていくダンストラックからライブは後半戦に突入。激しいダンスサウンドに乗せて、村井がステージ床から飛び上がって登場する演出などを交え、「車間距離」ではセンターの大沼がパワフルなパフォーマンスで場の空気を掌握する。 一方で、「無言の宇宙」では遠藤理子をセンターに迎え、憂いに満ちた表情と繊細な動きでこの曲の世界を見事に表現。かと思えば、「もう1曲 欲しいのかい?」では「お前ら全員、態度で示せ!」といった小島の絶叫まじりのあおりで会場の熱量を急上昇させる。 前回の「BACKS LIVE!!」で座長を務めた石森が、堂々とした佇まいの中にキュートさをにじませる「愛し合いなさい」、村井がオリジナルセンターの武元唯衣同様に椅子に座って床から迫り上がって登場し、クールさを強く打ち出したパフォーマンスを見せる「油を注せ!」でボルテージは最高潮に。 本編最後の曲に入る前、村井は一礼してから「10枚目シングルで私は初めてBACKSメンバーに選んでいただきました。選抜発表後はなかなか前向きにはなれなくて、悔しさ悲しさなど後ろ向きな気持ちもあって、たくさん悩みました。ですが、今の私は悲しいとか悔しいとか、そういう気持ちじゃなくて、櫻坂46のためにどんなことができるか、どうやって貢献できるのかを考えているので、今ここに立っている私は前の私より確実に強くなっていると信じています」と自身の思いを吐露。 続けて「この活動をしていて、これから先また挫折することもあると思います。でも、この経験があったから、これからの困難も乗り越えられると信じています。今の私を届けます」と宣言。花道に1人出ていき、彼女の魅力がたっぷり詰まったソロダンスを披露していく。 そこから「僕は僕を好きになれない」に突入。センターの村井のみならず、他のメンバーも彼女の強い意志に感化されたかのように、一糸乱れぬ全身全霊のダンスと力強い歌声とともに、この3日間の集大成と呼べる圧巻のパフォーマンスを繰り広げ、大声援の中ライブ本編を終えた。 ■大盛り上がりの中、「BACKS LIVE!!」は終了 アンコールでステージに登場した村井は、「今はすごくスッキリした気がしていて。自分がこのライブに向けて思い描いていたものが本当にできた気がして、うれしい気持ちでいっぱいです」と晴れやかな表情を見せる。そして、最後に「I'm in」を会場のBuddiesとともに歌い、心を1つに重ねて「10th Single BACKS LIVE!!」は幕を下ろした。 ライブはここで終了する予定だったが、鳴り止まない「櫻坂46コール」に応えるようにメンバーが再登場。喜びの表情を浮かべながら「19歳のガレット」をもう1度歌い、会場を多幸感で包み込んで3日間にわたるライブを締めくくった。 ■「Sakurazaka46 10th Single BACKS LIVE!!」DAY1 ◇12月3日(火) ◇千葉・幕張イベントホール <セットリスト> M00.Overture M01.19歳のガレット M02.恋が絶滅する日 M03.それが愛なのね M04.無念 M05.確信的クロワッサン M06.君と僕と洗濯物 M07.何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう M08.ソニア M09.イザベルについて M10.真夏に何か起きるのかしら M11.恋は向いてない M12.心の影絵 M13.車間距離 M14.無言の宇宙 M15.もう一曲 欲しいのかい? M16.愛し合いなさい M17.油を注せ! M18.僕は僕を好きになれない EN1. I'm in ■「Sakurazaka46 10th Single BACKS LIVE!!」DAY2 ◇12月4日(水) ◇千葉・幕張イベントホール <セットリスト> M00.Overture M01.19歳のガレット M02.恋が絶滅する日 M03.それが愛なのね M04.無念 M05.確信的クロワッサン M06.君と僕と洗濯物 M07.何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう M08.ソニア M09.イザベルについて M10.真夏に何か起きるのかしら M11.恋は向いてない M12.心の影絵 M13.車間距離 M14.無言の宇宙 M15.もう一曲 欲しいのかい? M16.愛し合いなさい M17.油を注せ! M18.僕は僕を好きになれない M19.I'm in EN1.BAN(齋藤冬優花卒業セレモニー) EN2.手を繋いで帰ろうか(齋藤冬優花卒業セレモニー) EN3.櫻坂の詩(齋藤冬優花卒業セレモニー) ■「Sakurazaka46 10th Single BACKS LIVE!!」DAY3 ◇12月5日(木) ◇千葉・幕張イベントホール <セットリスト> M00.Overture M01.19歳のガレット M02.恋が絶滅する日 M03.それが愛なのね M04.無念 M05.確信的クロワッサン M06.君と僕と洗濯物 M07.何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう M08.ソニア M09.イザベルについて M10.真夏に何か起きるのかしら M11.恋は向いてない M12.心の影絵 M13.車間距離 M14.無言の宇宙 M15.もう一曲 欲しいのかい? M16.愛し合いなさい M17.油を注せ! M18.僕は僕を好きになれない EN1.I'm in WEN.19歳のガレット ※山崎天の崎は正しくは「立つさき」