「アート田」見頃 輪島・町野
輪島市町野小児童らが5月に田植えした町野町川西の「古代米アート田」が6日までに見頃を迎えた。犠牲者、ボランティア、住民の心を象徴する「三つのハート」を抱える人の姿と「生きる」の文字が、色づいた稲で浮かび上がった。6日に鑑賞会が開かれ、5、6年生5人は能登半島地震を経て生きる意味をあらためて考えた。 例年アート田となっていた本手繁さん(72)の水田は震災で使えず、今年は場所を移して世話を続けた。 本手さんは自宅が大規模半壊し、ビニールハウスでの生活を経て7月に仮設住宅で生活を始めた。児童らが苗を植えた「生きる」の文字を見て「できは上等。みんなに見てほしい」とほっとした表情で語った。 アート田のデザインは児童が考えた。仮設住宅に住む6年の山崎裕之さん(11)は「亡くなった人の分までたくさん生きよう、というメッセージを感じてほしい」と話した。見頃は2週間ほど続く見込み。