熊本豪雨から4年…「復興を感じる旅」人吉・球磨が舞台の映画ロケツアー
■堀尾里美さんの娘・嘉恵さん 「場所がやっぱり人吉っていうのが私にとってはとても馴染みのある場所なので、緊張しつつも楽しくやることができました」 ここでは撮影の見学だけでなく女将の堀尾里美さんが当時の体験をツアーの参加者に語りました。
■人吉旅館女将・堀尾里美さん 「泥だけがひざ下くらいにぎっしり詰まっていた。この泥はどこからきたんだろうってくらい。泊まりに来たお客さんがいっぱい『大変だったね』、『よくきれいになったね』って話してくれるので毎晩うれし涙を流します。公開したときは全国の皆様に人吉で球磨川と共に生きる人たちの姿を見てほしい」 ツアーは見学だけにとどまりません。熊本豪雨を経験した地元の人との交流の場も設けられています。 ■本田節さん 「『防災食』というやはりどんな時でも出来たての温かいもの、そして心も体もほっとできるということで」 始まったのは、防災食づくり。講師は人吉市内で食堂を営む本田節さんです。
球磨川沿いにある本田さんの店は熊本豪雨で濁流が押し寄せ2メートルの高さまで浸水しました。そんな中、本田さんは豪雨から4日後に炊き出しをスタート。仮住まいする人や復旧に携わる人たちを元気づけました。 本田さんが紹介したのはカセットコンロでのコメの炊き方や缶詰で作るカレー、ホットプレートだけで作れるスパゲッティのレシピです。
■参加者 「サバ缶がカレーになるなんて思いませんでした」 ■本田節さん 「命それから私たちはそのことによって、食によって地域がつながっていくということも伝えたい」 夕食は、地元の人が持ち寄った料理とともに… ■参加者 「地元の方がいろいろ関わってくださって、こんな風にもてなしてくださると思ってなかったんです。本当にびっくりして」 「やっぱり災害の爪痕があったし、『川と共に生きる』。やっぱり大変だなと思うだけど逆にそれでもこの地域がいいんだっていうかね、そういうのを感じますよね」 映画を通して人吉・球磨の「今」を伝える復興ツアー。被災地を感じる、新しい旅のカタチです。 映画「囁きの河」は来年春頃の上映を目指しています。