カプコン、新作タイトルの計画未達や「モンハン」発売展開に言及 来期にAAAタイトル投入を視野
カプコンは18日、2025年3月期第2四半期(7-9月期)の決算カンファレンスコールにおける一般質疑応答の概要を公表。今後の開発タイトルを中心とした事業戦略を明らかにした。 【画像】上半期の販売本数上位タイトルは「モンスターハンター」が独占 質疑内容にはやはり今期最大タイトルである、2025年2月発売予定の「モンスターハンターワイルズ」に関するものが多く見受けられた。同作は今年9月の東京ゲームショウにて現地試遊を展開、先日10月29日からオープンベータテストを開始するなど、リリースに向けて着々と準備が進んでいる。 そんな本作について、質疑では全世界での実地イベント強化やユーザー動向の分析を通じ、販売本数の最大化を目指す方針を改めて示した。「モンスターハンター:ワールド」発売時と比較しても、対象コンソールの違いはあるものの「販売環境として大差はない」との見方を示している。 足元の新作については、完全新規タイトル「祇:Path of the Goddess」が事前の高評価にもかかわらず計画未達となったことについて「事前プロモーションが十分ではなかった」と分析。このことを受けて「モンスターハンターワイルズ」へのプロモーション施策の影響はないかと問われると、シリーズとしての実績の差から「影響はない」としている。 そして「モンスターハンターワイルズ」に次ぐ一手として、来期中にAAAタイトルの投入を視野に入れていることを明らかにした。これは同社が掲げる中長期目標である年間販売本数1億本の達成に向けたものと位置づけている。 また、同社はヒットタイトルのリピート販売にも注力しており、この戦略について、発売直後の巨額プロモーションによる初速重視ではないとのアプローチによるものと再度説明。「発売後、平均的に約1年~1年半ほどで開発費は回収できる」とし、その後の価格施策においても「利益率は8~9割を見込める」という。
質疑応答概要<抜粋>
――『モンスターハンターワイルズ』を来年2月に発売後、来期のリピートタイトルとして貢献すると推測するが、来期の営業利益2桁増益継続に向けて、どのような施策を講じる予定か伺いたい。 『モンスターハンターワイルズ』の販売状況次第となりますが、来期もAAAタイトル投入を視野に入れています。また、中長期目標である年間販売本数1億本達成および、リピートタイトルを全世界の潜在的なユーザーにいかに広げていくかを重要課題として来期も営業利益2桁増益を目指しています。 ――新作タイトル『祇:Path of the Goddess』が計画未達となったが、『モンスターハンターワイルズ』のプロモーションにおいて懸念はないか。 『祇:Path of the Goddess』は完全新規タイトルでありながら、話題喚起や認知度向上へ向けた事前プロモーションが十分ではなかったことについて課題として認識しています。シリーズとして実績のある『モンスターハンターワイルズ』とは異なるため、同タイトルのプロモーション面への影響はないと考えています。
編集部 経済・社会担当