配達員視点からコロナ禍の東京を記録した「東京自転車節」アメリカで劇場公開&放送
「フジヤマコットントン」の青柳拓が監督した「東京自転車節」が、英題「Tokyo Uber Blues」として9月23日よりアメリカで順次劇場公開。さらに公共放送PBSが展開するドキュメンタリーシリーズ「POV」のシーズン37に選出され、10月21日から全米で放送されることが決定した。 【動画】「Tokyo Uber Blues」トレイラー 2021年に日本公開された「東京自転車節」は、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言下の東京をウーバー配達員の視点で捉えたドキュメンタリー。青柳自ら配達員として働き、全編スマートフォンとGoProでコロナ禍の東京の街と日常を撮影した。 「POV」のエグゼクティブプロデューサー、クリス・ホワイトは「『Tokyo Uber Blues』は、急速に変化する経済がもたらす課題をユーモアと厳粛さの両方で捉えた、現代にふさわしい映画です」とコメント。青柳は「この映画が今、アメリカの観客に届けられていることをとても嬉しく思います」と語っている。 YouTubeではアメリカ版のトレイラーが公開中。 ■ クリス・ホワイト(「POV」エグゼクティブプロデューサー)コメント 「Tokyo Uber Blues」は、急速に変化する経済がもたらす課題をユーモアと厳粛さの両方で捉えた、現代にふさわしい映画です。パンデミックの真っ只中に青柳監督が、ギグワークの労働力として参入したことは、私たちの新しいシステムが必ずしも労働者のために機能しているわけではないことをはっきりと浮き彫りにしています。苦闘の人生を皮肉たっぷりに描いたこの作品は、ドキュメンタリー界の新鋭による爽快で厳粛なデビュー作です。 ■ 青柳拓 コメント コロナ禍で生活や労働環境が変わる中で、ギグワークが私と社会のニーズを繋げてくれました。この種の仕事には魅力がありますが、ビデオゲームをしているようなものでその勢いを止めることができません。すぐに利益を上げることが義務でしたが、私の体は歯車になっていることを実感しました。良いか悪いかは別として、私は身体的で観て楽しい映画を作ろうとしました。この映画が今、アメリカの観客に届けられていることをとても嬉しく思います。