インプレゾンビにも影響?X APIの規制強化「無料は毎日17投稿」「有料プランの価格2倍」など変更
ソーシャルメディアのXは10月30日、開発者向けに提供するAPIサービスの更新を発表した。大枠で「無料プランの規制強化」「有料プランの大幅増額」を行うことが明らかになった。 【画像】10月中旬時点でのAPI無料プランの規制内容。直帰により3倍ほど厳しい条件に。 X APIとは、X上のデータを外部の開発者や企業が活用するために必要な機能群。契約すると、一定条件下でポスト(旧ツイート)の検索や、投稿、いいねなどの操作を外部から行うことができるもので、まとめサービス「Togetter」などで活用されている。 X APIはかつて、ほとんどの機能を無料で使用することができたが、実業家イーロン・マスク氏によるサービス改革により大幅な制度変更が行われ、前記の機能のほとんどが有料化。現在は月1,500ツイートまでは引き続き送信できる無料プランと、月額100ドルからなる「ベーシック」プラン、大量アクセスを許可する月額4.2万ドルの「エンタープライズ」プランが提供されている。※有料サブスクのX Premiumとは関連ありません 今回の発表によれば、弊誌が26日にお伝えした通り、ベーシックプランの価格が月額100ドル→200ドルと倍増した。このプランではもともと1万件/月の投稿が許可されているが、便利なボットツールを開発するためには心もとない容量であったため、さらなる大幅値上げに悲鳴の声も寄せられている。 また、無料プランについても一部変更が行われる。こちらでは10月時点で月間1,500件の投稿が許可されていたが、11月1日に確認してみると「500件」との表記へ変更となっていた。そして、開発者向けのデベロッパーポータルには、1日あたり17件(500÷31日)との制限も併記されるケースもあるという。 今回の規制の理由については特段示されてはいないものの、自動投稿を使ってアクセスを集めるような「インプレゾンビ」にとってはランニングコストが+100ドルとかなりの痛手てなり、引き締めにつながる可能性もある。 一方で、通常のメディアサイトや更新情報を自動投稿するサービスにおいても境遇は同じなため、こちらもさらなる影響の波及が予想される。なお、気象警報や交通情報、緊急地震速報などライフラインに関連する情報を伝える認証済みサービスについては、引き続き無償での利用を認めるとしている。
編集部 IT/デジタル担当