ドローンに折りたたみ式アンテナ…ソフトバンクが基地局の復旧訓練
能登半島地震の被災地で携帯電話などの通信サービスが使えなくなったことを教訓に、ソフトバンクは13日、基地局を迅速に復旧させるための訓練を千葉県印西市の同社施設で実施し、報道陣に公開した。 【写真】軽量、小型で持ち運びのできる基地局。車両が入れない山間部などで活躍する=2024年6月13日、千葉県印西市、奈良部健撮影 「元々道路の少ない能登半島では、被災地までたどり着けないことが最も大変だった」。同社エリア建設本部の小笠原篤司・本部長はそう語る。 基地局の復旧作業にあたろうにも、渋滞で被災地への到着が遅れた。道路が崩落して車両が通れないこともあった。「雪が降ると道路の亀裂が見えず、危険な状況だった」。除雪しないと先へ進めないこともあったという。 被害は長期化し、通信環境がほぼ全域で復旧するのに、約2カ月かかったという。今も設備の復旧作業は続いている。 こうした状況を受け、13日の訓練では、接近しにくい場所にある基地局が停電、破損した事態を想定し、ドローンや車両を使った復旧作業を確認した。 上空30メートルにドローンを飛ばし、緊急の中継基地として通信できるようにする動きを再点検。車両が入れない山間部などには、折りたたみ式や小型の衛星アンテナを背負って歩き、設置する訓練も行った。
朝日新聞社