いわき信組、旧経営陣が10億円以上の不正融資 職員の着服も隠ぺい
福島県いわき市のいわき信用組合(本多洋八理事長)は15日、旧経営陣が得意先の企業に10億円以上の不正融資をしていたと発表した。また、職員による着服2件を組織内で隠蔽(いんぺい)していたことも明らかにした。信組は同日付で弁護士らによる第三者委員会を設置。今後、同委で調査した上で、刑事告発などについて検討するとしている。 信組によると、2008年7月ごろから、当時の代表理事らが大口融資先だった企業の資金繰りを支援するため、この企業の役員の家族らの名義を使って11年の東日本大震災の後ごろまでほぼ毎月、融資を繰り返したという。不正な融資額は計10億円以上とみられるという。信組は、名義が使われた家族らの了承を得ていない迂回(うかい)融資の可能性が高いとしている。返済されたのは一部のみという。
朝日新聞社