【速報】中学1年の男子生徒が自殺 第三者委の報告書受け教育長が謝罪「亡くなった児童や保護者と信頼構築できなかった点をお詫びしたい」
大阪府泉南市の中学1年の男子生徒が自殺した問題で、問題の調査を行っていた第三者委員会の報告書を受けて、泉南市の冨森ゆみ子教育長が会見を行いました。 【画像を見る】小学生時代の翔さん…クラスの輪に入れない子がいると、気になって声をかける優しい少年だった
泉南市の冨森ゆみ子教育長は会見の中で「児童の保護者との信頼関係を構築できなかった点についてお詫び申し上げます」などと話し、謝罪しました。 (泉南市・冨森ゆみ子教育長) 「今回の報告書の中で教育委員会の対応が不十分であった問題点があったと指摘されています。第三者委員会の指摘を厳粛に受け止め、提言を参考に再発防止策の検討を進めてまいります。特に亡くなられたお子様や保護者との信頼関係を構築できなかったことをお詫びしたい」
また、会見を行った山本市長は次のように話しました。 (山本市長) 「今回は第三者委から公平中立な調査をしていただきました。教育委員会や学校での今までの対応が十分ではなかった、反省すべき点があったことが公になったと思います。今回の報告書の内容について事実としてしっかりと受け止めなければならないと思います」、「気持ちを新たにリセットして一から歩んでいくような体制を取らないと、再発防止策にはつながっていかないんじゃないかと、意識の部分が何よりも大事だと思う」などと話しました。
泉南市の中学1年生、松波翔さん(当時13)は生前、「いじめを教師に相談したが対応してくれない」と家族に話していましたが、おととし3月に自ら命を絶ちました。 泉南市教育委員会は死後4か月間調査を事実上、放置。学校は翔さんが亡くなったことを半年以上クラスメイトに伝えていませんでした。 その後、遺族の要望を受け第三者委員会が設置され、調査を1年4か月かけて行っていました。 その後、5月28日に報告書がまとまり、市長や遺族に提出されました。
『少年院帰り』と言われるなど上級生や同級生からの『いじめ認める』
調査報告書の中で第三者委は過去に不登校だった翔さんに対して上級生や同級生から「少年院帰り」と言われるなどいじめがあったことを認めました。 学校や教育委員会の対応については、「本人の立場に立った対応と姿勢を示す必要があった」とした上で、「教員への不信が自死につながる背景となった」などとしています。