<速報>吉田が世界選手権でV16、200連勝達成でリオ五輪内定!
レスリングの世界選手権、女子フリースタイルの53キロ級が日本時間10日、米国、ラスベガスで行われ、五輪3連覇中の吉田沙保里(32歳、ALSOK)が優勝、五輪を含めた世界大会での16連覇を果たした。この日、5試合を勝ち進んだ吉田は、自身の公式戦の個人戦連勝記録を「200」の大台に伸ばした。メダル確定時点で、リオ五輪出場が内定(12月の全日本に出場した時点で決定)。吉田は、女子では世界初の五輪4連覇へ突き進む。 決勝の相手は、3度目の顔あわせとなるソフィア・マットソン(27歳、スウェーデン)。吉田は、第一ピリオドの1分26秒過ぎに、消極姿勢の選手に課せられる30秒のアクティビティタイムで、ポイントを奪えず、先にマットソンに1ポイントを許した。だが、第二ピリオドにタックルで1点を返すと、続けて片足タックルで押し出して逆転。その後、冷静にマットソンの両足タックルを防ぎ、2-1の僅差で勝利した。試合終のホイッスルが鳴ると、険しい表情のまま、その場にしばらく座り込んだ。肩車をされ、日の丸をまとって、試合会場を一周すると号泣した。V16までの道のりの厳しさを象徴するようなシーンだった。 試合後、吉田は「決勝ではかなり研究されて、負けるかと思った。途中で負けたらダメだ、私の前で後輩の絵莉が頑張って優勝したので、私も負けられないと思って戦った。勝つことができて良かったです。若い子も強くなっているし、私も負けたらどうしようと、不安でしょうがなかった。なんとか勝ててよかった」と、涙を流した。 200連勝については、「決勝はああいう形だったが、勝つことが目標、金メダルが目標だった。200連勝がついてきて、記録を伸ばすことができて良かったです」と答えたが、リオ五輪での4連覇に向けて、気持ちを引き締めることを忘れていなかった。 「研究されているのはわかっています。もっとレスリングを追求しながら、もっとタックルを磨いて、リオでは4連覇できるようにがんばります」 また48キロ級では、登坂絵莉(22歳、至学館大)が決勝で、ロンドン五輪銀メダルのマリヤ・スタドニク(アゼルバイジャン)をラスト10秒で逆転して大会3連覇。初の五輪出場を内定させた。 決勝進出の段階で五輪出場が内定していたが、師弟関係にある吉田から「ここで終わりじゃない。気持ちを切らさずに優勝しよう」と声をかけられたという。登坂は「今日戦った相手が(五輪では)ライバルになるでしょうが、今日以上の差をつけて、金メダルを獲得したい」と意気込みを語った。 69キロ級でも、土性沙羅(20歳、至学館大)が、試合終了間際の大逆転で3位決定戦を制して初のリオ五輪出場を内定させた。