新型コロナ「JN.1」流行で感染拡大「何度も感染する」可能性も…最新の感染状況、予防方法、注意すべきことは? 専門家が解説
モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。2月8日(木)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「国内で流行する新型コロナウイルスの変異株『JN.1(ジェイエヌ・ワン)』」。情報社会学が専門の城西大学 助教・塚越健司さんに解説していただきました。
◆新型コロナウイルスの新たな変異株「JN.1」が流行中
冬の流行期を迎えた新型コロナウイルスの感染者が、去年の11月から緩やかに増え続けています。世界的に拡大する新たな変異株「JN.1」が国内でも主流となり、専門家は、引き続き感染対策の徹底を呼び掛けています。 ユージ:まずは、新型コロナウイルスの感染状況はどうなっていますか? 塚越:去年5月のコロナの5類移行後は、データの収集は全数把握ではなく、全国およそ5,000の医療機関による「定点観測」に変わっています。そのなかで去年8月末~9月頭にかけて起きた「第9波」時のピークは、1医療機関あたりの患者数が20.50人でした。 その後、患者数は減少していたものの、11月下旬からまた増加しはじめて、直近の1月22~28日では、1医療機関あたり14.93人となっており、インフルエンザであれば注意報レベルとなっています。 すでに10週連続で増加していて、このままいくと「第10波」となる可能性もあるか、あるいは報道局によっては、すでに第10波が到来していると伝えるところもあります。
◆免疫回避力が上がっているため“何度も感染”する可能性も
吉田:新型コロナウイルスの新たな変異株「JN.1」は、どんな特徴があるのでしょうか? 塚越:JN.1はオミクロン株の派生型で、夏頃に流行した「EG.5」よりも感染力が高いです。また、JN.1は免疫から逃れる性質が強く、つまり体内の抗体が効きづらいという分析結果も出ているので、感染が広がりやすいとみられています。 去年の12月頃から世界各地でJN.1の検出割合が急増して、WHO(世界保健機関)が「注目すべき変異株」に指定しました。海外では1月に入ってJN.1の流行が落ち着いてきたのですが、日本では逆に1月から増えて、2月がピークになるとみられています。 実際、東京都によれば、去年12月4~10日は感染割合が17.2%だったものが、今年の1月8~14日には58.3%まで増えていて、6割がJN.1ということになります。 一方、症状としてはこれまでと変わらず発熱、せき、喉の痛みが生じます。ただ、ウイルスの免疫回避能力が上がっているので、2度3度と感染することもあり、発症して1~2日では抗原検査でも陽性が出ないこともあるので注意が必要です。