【囲碁】故菊池康郎氏、林海峰名誉天元、大竹英雄名誉碁聖の3人が殿堂入り
日本棋院は5日、故菊池康郎氏、林海峰名誉天元、大竹英雄名誉碁聖の3人が第21回囲碁殿堂入りとして選ばれたと発表した。 菊池は1957年(昭32)、全日本アマチュア本因坊戦初優勝。92年世界アマ選手権優勝など、アマ囲碁界の強豪として名をはせただけでなく、79年に力姓学園を創設。青木紳一九段、青木喜久代八段、山下敬吾九段ら多数のプロ棋士を育成、輩出した。 林名誉天元は、65年の第4期名人戦を23歳で制した。68年には本因坊も獲得し、史上2人目の名人・本因坊となった。7大タイトルは名人8期、本因坊と天元各5期、王座・十段・碁聖各1期獲得した。「私が殿堂入りするなんて、全く予想していなかったので、連絡を受けて大変驚きました。昔から『竹林(ちくりん)』と呼ばれ、良きライバルとしてしのぎを削ってきた大竹英雄名誉碁聖と同時というのもうれしく思います」と語った。 大竹名誉碁聖は、51年に9歳で故木谷実九段に入門し、24歳で日本棋院第一位選手権で優勝。名人4期、碁聖7期など通算48期のタイトルを獲得している。08年から4年間は日本棋院理事長も務めた。「早碁の神様」の異名をとり、華麗な打ち回しは「大竹美学」と呼ばれている。 「名誉ある殿堂表彰に名前を連ねることになり、ただただ恐縮でございます。尊敬する林さん、故菊池康郎さんと一緒に殿堂入りするのはうれしく思います」と話した。 囲碁殿堂は、囲碁の普及と発展に貢献した人物を顕彰するため、80周年を迎えた04年に設立された。過去には第1回の徳川家康から始まり、第7回木谷実、第14回正岡子規、第17回藤沢秀行、第19回川端康成らが名を連ねている。