J3沼津 ゴン中山監督から居残り指導…FW中野誠也が移籍1号で初のプレーオフたぐり寄せる…17日・福島戦
J3で7位のアスルクラロ沼津は13日、6位・福島との直接対決(17日、とうスタ)に向け沼津市内で調整した。勝てば自力でのJ2昇格プレーオフ(PO)進出(3~6位)に希望をつなげるが、負ければ他会場の結果次第で終戦を迎えることになる。この日、中山雅史監督(57)から居残りで直接指導を受けたFW中野誠也(29)が移籍1号でクラブ初のPOをたぐり寄せる。 大一番で“ゴン塾”の成果を見せる。沼津・中野はこの日、全体練習が終わるとFW和田らと共に中山監督の見守る前でシュートを打ち続けた。左右から走り込み、ポスト役の指揮官から受けたボールを30分以上蹴り込んだ。筑波大の大先輩でJ1通算157得点のストライカーは「憧れ」の存在。「自分の課題もあるので、相談しながらやらせてもらった」と助言を受けながらゴールへのイメージを膨らませた。 チームは開幕から6位以内をキープしてきたが、前節の宮崎戦は後半アディショナルタイムに失点して敗れ、7位に転落した。幸い、今回は6位・福島との直接対決のため自力でPOをつかむチャンスは残されている。「やることは明確になった。(POも含め)残り4戦4勝なら昇格できる。全員でやっていくしかない」。中山監督も「一戦必勝。熱く戦えるか」と声を大にした。 中野は21年、磐田から大宮に移籍。沼津には今夏、期限付き移籍で加わったが8月の練習中に負傷し、戦列に戻ったのは10月からだった。直近は4試合連続で先発。「(出場)時間も増え、状態は上がっている。(好機を)決め切らないといけない。そこに尽きる」。宮崎戦はボックス内で泥くさくシュートするシーンも。指揮官も「いい所にボールは運べている」と期待する。 対福島は直近10戦勝ちなしと相性は今一つ。それでもゴン監督は「過去は変えられない。その先を変えるしかない」。相手ボランチは元磐田のMF針谷だ。中野は「アイツの所を潰すくらいの気持ち。簡単にやらせるつもりはない」と元同僚封じにも意欲を見せた。絶対に落とせない一戦で主役を演じ、ゴン沼津を初のPOへ導く。(武藤 瑞基)
報知新聞社