高知・辻井 翔大、カットボールが得意のガッツあふれる右腕<2024年のヒーロー候補たち⑪>
小気味いいフォームが印象的だ。高知(高知)の辻井 翔大投手(2年)は、174センチと上背こそないが、キレのいい速球と変化球で打者を打ち取る。今秋の明治神宮大会では、初戦敗退に終わったが、また一回り投球に安定感が増していた。 【動画】24年の高校野球を沸かせる逸材を一挙紹介! 1年秋から名門のマウンドに上がっている。背番号17をつけ、今センバツは初戦で先発に抜擢された。北陸(福井)を相手に、先発8回途中1失点と好投。初回に1点を許したが、2回以降は得点を許さずチームの勝利に貢献した。 ラプソードを利用して、研究に研究を重ね、フォームづくりを続けてきた。当初から回転数も多かった直球の最速は144キロをマークするなど、直球には自信を深めた。さらにカットボールも習得し、自慢の変化球ともなっている。左足をゆったりと上げ、そこから一気に体全体を利用してパワフルな投球を見せる。体は大きくないが、全身の強さが垣間見える。 センバツの専大松戸(千葉)との3回戦では、リリーフとして5回から登板。7回の打席で頭部に死球を受けるアクシデントにも、マウンドに上り続けた。結局、決勝点を与えて敗れてしまったが、ガッツがみなぎる姿を聖地に残した。 来年春のセンバツ出場は最有力。1年間の成長をマウンドで見せ、今年のセンバツで果たせなかったベスト8をつかみに行く。