メンバーカラーのドレスを着た「Luminous」の（左から）石原陽香瑠、村田ゆう子、橋本朗子

　メンバー全員が音楽大学出身の3人組女性ボーカルユニット「Luminous（ルミナス）」が20日、結成10周年のミニアルバム「Blooming」をリリースし、大阪、仙台、福岡を回ってきたツアーファイナルを東京・原宿で開催、新たな一歩を踏み出す。「10年の活動を通じ、歌声で人を癒やし、勇気づけ、背中を押してあげるという私たちの使命があらためて分かった」という3人が本紙の取材に応じ、「音楽の力」への思いを語った。（三橋正明） 　2014年に結成、19年にファーストアルバム「Voices」でメジャーデビュー、コロナ禍の22年には沈んだ世の中に向けての気持ちを込めたアルバム「Message」をリリースした。 　村田ゆう子、橋本朗子、石原陽香瑠（ひかる、いずれも年齢非公表）はクラシックから歌謡曲、ポップスまでさまざまなジャンルを問わないステージを展開する。一方、それぞれにソロ活動も多方面で重ねる。 　橋本は新アルバムについて「10周年記念のツアーを飾るオリジナルソングを盛り込んでもらった。Luminousは結成当初はカバーが多かったけど、ファンに向けてオリジナル曲を通じて進化している私たちの思いを届けたかった」と語る。アルバムに収録された楽曲「Wish～愛の種～」「黎明」「いつからでも　どこからでも」はツアーで巡った会場では1曲ずつしか歌わなかった。「全曲披露はファイナルが初めてです」と明かした。 　石原は「最初のアルバムは名刺代わりでしたが、今回は私たちの方向性が見えるものになっています」と重ねた。アルバムとツアーのタイトル「Blooming」には「光を発する」というユニット名に「花が咲く」という意味が込められている。 　「自分たちの使命は癒やし」と口をそろえる3人のユーチューブチャンネルの反響も広がる。石原は「コーラス愛好家をはじめ、登録者が増えています」と10年の積み重ねと浸透ぶりを実感している。 　ライブでは3人それぞれがソロを披露。橋本は「昭和歌謡です」、村田は音大出身らしく「オペラ。ガチのオペラです」、石原は「ジャズ」と3人のボーカリストとしての魅力が最大限に引き出される。 　橋本は10周年に「さらに音楽に深みが加わっていく。聴く人の心を癒やす歌をもっと歌っていきたい」と意気込む。村田は「自由に束縛なく音楽の力を届けたい。災害の多い今、被災地にも元気が届けられる機会があれば」と願う。 　島根・隠岐出身の石原は「両親に『島の子どもたちに歌ってほしい』と言われています」と故郷でのライブも切望している。 　3人に共通するのは「多くの人に聴いてほしい」の願いだ。「そのためにいろんな形でタイアップを企画するなど、Luminousをアピールしていきたい」と話す橋本は「新曲は歌詞もじわっと心に刺さります。ライブでは自分たちで泣いちゃいました」と自信をのぞかせた。