さくらももこさんの展覧会 息子との日常を描いた絵日記、愛用した仕事道具も 約300点を展示
日テレNEWS
『ちびまる子ちゃん』や『コジコジ』など数々のキャラクターを世に送り出し、2018年にこの世を去ったさくらももこさん。まんが家としてだけでなく、エッセイスト、作詞家、脚本家などの顔を持ち活躍しました。そんなさくらさんの仕事に迫った『さくらももこ展』(~5月28日)が、4月22日から神奈川県横浜市・そごう美術館で開催されています。 【画像】『ちびまる子ちゃん』の続巻が発売決定 さくらももこさんが生前に書き下ろしていた脚本 “描く”ことと“書く”ことを楽しみながら、季節のうつろいや小さな日常をこよなく愛したさくらさんの魅力が詰まった展覧会を取材しました。(※一般の人の撮影は一部を除いて不可) さくらさんは、1965年5月8日静岡県生まれ。1984年に『教えてやるんだありがたく思え!』でデビュー。1986年には、『りぼん』で『ちびまる子ちゃん』の連載を開始し、1989年同作品で第13回講談社漫画賞に輝きました。さらに、1990年にはさくらさんが作詞をした『おどるポンポコリン』が、日本レコード大賞ポップス・ロック部門を受賞。1991年には初エッセー『もものかんづめ』がベストセラーとなりました。
■国民的まんが『ちびまる子ちゃん』原画やイラスト盛りだくさん
原画など約300点が展示された『さくらももこ展』は、さくらさんが、まんが家デビューに至るまでの道のりをたどる、序章『さくらももこができるまで』のエリアからスタート。少女時代の私物や当時の情景を描いたイラストとともに振り返ります。 その奥へ進むと広がるのが、第1章『ももことちびまる子ちゃん』のエリアです。国民的まんがとなった『ちびまる子ちゃん』の第1話の原画や、コミックスの表紙、そのほかイラストなど、多くの作品が展示されています。
■“現代の清少納言”と言われたことがきっかけに
まんがだけでなく自身が経験した何気ない日常をおもしろおかしくつづったエッセーも多く発表した、さくらさん。実は、高校3年生の時に書いた作文が「清少納言が現代に来て書いたようだ」と言われたことをきっかけにエッセーまんがを描くことを思いたったといいます。 第2章『ももこのエッセイ』では、拡大コピーされた直筆原稿に囲まれながら、さくらさんがつづったユニークな文章を読むことができます。 そごう美術館の学芸員・中村さんによると、さくらさんは文章を書く上で、特にわかりやすいということと、リズムがよいこと、そして面白いことを大事にしていたそうです。また頭の中で構成を考え、そのまま一気に書き上げるスタイルだったということで、ほとんど修正箇所や描き直しがないというのがさくらさんの特徴だといいます。