タイトル争いでレッドブルに急接近! しかしフェラーリのバスール代表は兜の緒を締める「最悪なのは、もうやり切ったと思うこと」
先日行なわれたF1第8戦モナコGPでは、フェラーリのシャルル・ルクレールが優勝。フェラーリは今季2勝目となり、市街地特有のバンプに苦戦したレッドブルとのポイント差を縮めることに成功した。しかしながらチーム代表のフレデリック・バスールは冷静な姿勢を貫いている。 【動画】真っ暗闇の中で2.84秒……!? レッドブルF1が驚異のピットストップパフォーマンス ここ数年圧倒的な強さを見せてきたレッドブルだが、今季はフェラーリやマクラーレンといったライバル勢が着実にそのパフォーマンス差を埋めてきている。フェラーリは前述の通り2勝を挙げて毎戦安定して上位フィニッシュしている他、マクラーレンもマイアミでランド・ノリスが勝利を収めると、続くイモラ、モナコでもチームとして優勝争いに絡んで見せた。 バスール代表も、今後も上記3チームが優勝を争うことになり、サーキットのレイアウト次第でその勢力図が変わっていくだろうと認める。一方で、フェラーリとしてはこの進化を維持することが重要であり、レッドブルが“倒せる相手”だと分かったからといって、チームのモチベーションは変わらないと付け加えた。 バスール代表は、フェラーリが自分たちの仕事はもう終わったと考えるのは最悪のシナリオだとして、次のように述べた。 「モチベーションは長い間持っているのでそこは問題ではないが、ドライバーやチームの自信の問題だ」 「確かに、勝てる立場になればなるほど細部に注意を払うようになり、雪だるま式に効果が出てくる。それがここ半年間の改善の一部だ」 「それを継続していく必要があるが、想像しうる最悪のシナリオは、やり切ったと思うことだ」 「先ほども言ったように、サーキットによってレイアウトも違い、特性も異なる。我々はレッドブルやマクラーレンと戦えるようになっているが、シーズンの最後まで(勢力図の)アップダウンは続いていくだろう」 「トップに立てない時もしっかりポイントを稼ぎ、勝てる時はしっかりと狙える位置にいることだ。とはいえ何も変わらないよ」 またバスールは、今後のサーキットでも基本的にはレッドブルにアドバンテージがあるのは変わりないだろうとしつつ、勝てないレースでもポイントを拾っていくには「臨機応変さ」が必要になると述べた。ただ、もしフェラーリとマクラーレンが現在のような進歩を続ければ、レッドブルとの戦いはより接近したものになると付け加えた。 「少なくとも今は3チームがポールポジションや優勝を争っている。それにメルセデスもそう遠くない位置にいる。エキサイティングなことだし、シーズン終了までそうであってほしい」 「当然、サーキットによってはレッドブルが有利だったり、時にはフェラーリやマクラーレンが有利だったりする。今後我々はもっと臨機応変に対応しなければならない」 「昨年はシーズンを通して多くのポイントを失いすぎた。しかし今年はこの点で大きな進歩を遂げた。今までとは違う」 「我々が臨機応変に戦い、この調子でシーズン終了までいければ、戦いはよりタイトになるだろう」
Jake Boxall-Legge