義実家に帰省しており今日の午後帰る予定ですが、今朝テレビを見た夫から「混むからもう一泊しない?」と言われました。気を遣いますし、渋滞の予報で予定を変えるなんてバカげていますよね?
NEXCOの渋滞予測、信じても大丈夫?
ところで実際、NEXCOが発表しているこうした予測はどの程度アテにできるのだろうか。さしあたり昨年度の年末年始における「10km以上の渋滞発生回数」について、予測値と結果を見てみたい。 上り線と下り線ともに大きく予想は外れておらず、「何日にどの程度混雑が生じるか」という傾向についてはおおむね信頼できることがわかる。そもそも参照されているのは過去の交通量に関する膨大なデータであるから、マクロな予測が正確なのも頷ける。
特定のポイントについての予測は正確か
それでは、ピンポイントに見た場合の予測はどうか。渋滞箇所や時間帯、渋滞長に関する予測と結果を対照するべく、昨年度にNEXCOの各管轄区間で上位予想されていたポイントの状況をまとめてみよう。 まずわかるのは、「長い渋滞が発生する時間帯や地点」についてはかなり正確に予測されていることである。過去数年のデータを辿ってみても、多少のズレはあれ「予想にない箇所で大規模渋滞」というケースはほとんど見られない。 渋滞原因のひとつに「事故」が含まれているものでも、誤差はさほど大きくなく、10kmほどに収まっている。旅程を組む際に混雑する区間と時間帯を避けるうえでは、十分参考にできる資料なのではないか。 一方で、少数ながら大きく予測を外れているケースもある。もっとも顕著なのが、2023年12月30日に東名高速上り線で生じた伊勢原BS付近からの渋滞だ。事前に予想されていた渋滞長は15kmだったが、実際にはその2倍以上となる34.2kmを記録している。 本来Uターン時に混雑する上り線が、年末にこれほど渋滞するのは珍しい。この日は中井PA付近で6台がからむ玉突き事故など複数の事故が報告されており、事故処理の影響で大規模な混乱が生じた。
予測が外れる原因は「大事故と雪」
過去に遡ってみると、降雪による規制や事故の影響で、混雑が悪化するケースも見られる。 予測との差が激しいのは、2018年12月29日、名神高速下り線の関ヶ原IC付近で発生した34.5kmの渋滞である。事前に予想されていたのは関ヶ原ICから15km以上手前に位置する尾西BS付近での15kmの渋滞だが、降雪とそれに伴う事故の影響で混雑が拡大した。 岐阜県に位置する関ヶ原ICは「雪の難所」として知られており、山地に挟まれた地形から大雪の影響を受けやすい。2024年1月24日には、大雪の影響でトレーラーが立ち往生し、19時間にわたって車列が動かなくなる異常事態が発生している。 やはり降雪や重大事故といった不測の事態が発生すると、事前の予想を大きく上回る規模の渋滞が発生する。ただ、事故を予見することは難しいものの、天候についてはドライバー自身が直近の予報を調べることはできる。 冬期に長距離を移動する際は、tenki.jpなどのサイトで経路上の天候リスクを調べつつ、NEXCO各社が提供するiHighwayなどで当日の道路状況についても情報を集めるとよいだろう。