バンダ、クンダナンジらが作る“ザンビア女子サッカー”のブーム 五輪&W杯出場で憧れの的に
男子よりも先に手にしたW杯の1勝
ザンビアサッカー界に新たな風が吹いている。新たなブームを生んでいるのはザンビアの女子代表チームだ。 男子のザンビア代表も決して弱いチームではない。2012年にはアフリカ・ネイションズカップを制覇した経験もある。ただ、ワールドカップ本大会に出場したことは一度もない。現在は2026ワールドカップヘ向けたアフリカ予選が行われているが、残念ながらグループEで4位に沈んでいる。まだ可能性は残っているが、1勝3敗と厳しいスタートだ。 一方で女子代表は2020年の東京五輪に出場すると、2023年にはワールドカップに出場。グループステージ敗退とはなったが、記念すべき1勝を手にした。さらに今夏のパリ五輪にも参戦しており、国際舞台で3大会続けての本大会出場を果たしている。 スター選手もいる。今年アメリカのナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(NWSL)を制したオーランド・プライドに所属し、今年のベストイレブン&MVPに選ばれた24歳のFWバーバラ・バンダ、同じくアメリカのベイFCでプレイする24歳のFWレイチェル・クンダナンジだ。両者ともアメリカで高額なサラリーを手にしており、ザンビアの子供たちにとっては憧れなのだ。 15歳ながらザンビア代表に選ばれたリリアン・ムウェンダもその1人だ。 ムウェンダは2人について「インスピレーションを受けているのはクリスティアーノ・ロナウドもそうだけど、バンダとクンダナンジも尊敬している。彼女たちから常に刺激を受けている。彼女たちはハードワークし、高いレベルに到達したからね」と敬意を表する(『All Afcirca.com』より)。 バンダ、クンダナンジを中心に女子サッカーはかなり人気を高めているようで、このまま世界の強豪の仲間入りを果たす可能性もある。ザンビアで女子選手の育成にあたるオリバー・シャララ・セピソ氏も、ザンビアの女子選手たちに確かなポテンシャルがあると感じているようだ。 「ザンビアの若い女性たちは、経済が世界トップクラスではないということもあり、男性よりも厳しい状況にある。しかしザンビアの女子選手たちはスピード、フィジカルの面で才能があり、サッカーに適しているのは明らかだ」 まだ五輪では勝利を挙げることが出来ていないが、ワールドカップでは男子よりも先に本大会1勝を手に入れた。世界的に女子サッカーは1つの変革期を迎えており、サラリーも相まって夢のある職業となりつつあるようだ。
構成/ザ・ワールド編集部
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