賀来賢人、親に反対された芸能界入り 挑戦続けて意識する海外…『SHOGUN 将軍』から受けた刺激
コロナ禍の“危機感”が転機に「だったら好きなことをやろうと」
22年の大手事務所からの独立後も、ドラマ、映画、CMと活躍を続け、テレビで見ない日はない。今年4月には「映像制作会社 SIGNAL181」の設立を発表するなど、精力的に動き続けている。そんな行動力のきっかけは、コロナ禍で直面した危機感にあった。 「コロナ禍に思ったんですよ、このままだと仕事がなくなると。でも、それから1年後ぐらいに、よくよく考えたんです。なんで俺、ずっと仕事があると思っていたんだろうって。俳優になるのも、親にすごく反対されながら、それでもやりたいと言って、こんな特殊な仕事を選んだわけじゃないですか。 人って仕事を続けていると『ずっとこの水準で暮らせたらいいのに』と安定を求め始めるもんなんですよ。だけど、そんなわけがなくて。だったら、もう好きなことをやろうと思いました。それがコロナ明けてからです。『忍びの家』を作ったり、事務所を辞めて制作会社を作ったり、やっていないことを全部やってやろうみたいな。だから今ね、結構歯止めが利かなくなっちゃってます(笑)」 俳優デビューから15年以上が経過し、30代で迎えた大きな転機。新たなスタートを踏み出した。そんな事務所独立後、最初に出演を決めたのが今作『龍が如く ~Beyond the Game~』でもあった。オファーが届いたのは2年前、「“日米クリエイターが『龍が如く』のオリジナルドラマを制作する”という文言だけで、『あ、絶対やる』と思って決めました」と海外へ羽ばたく作品に胸を躍らせた。 世界に目を向けながら、自らの歩みを進める現在。「人に『行動力すごいね』と言われることもあるんですけど、何を保身に走っているんだみたいな感覚になってきています」と笑う。アグレッシブな姿勢を貫き続ける賀来の、さらなる挑戦から目が離せない。 □賀来賢人(かく・けんと)1989年7月3日、東京都出身。2007年に映画『神童』で俳優デビュー。映画『銀色の雨』(09)で初主演を務める。以降、映画、ドラマ、舞台とコンスタントに出演を続けると、主演を務めたドラマ『今日から俺は!!』(18)で大ブレイク。近年の主な出演作は、映画『新解釈・三國志』(20年)、ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(21)、Netflixシリーズ『忍びの家 House of Ninjas』(24)、ドラマ『錦糸町パラダイス~渋谷から一本~』(同)など。今年12月には映画『聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』の公開を控える。 スタイリスト 小林新(UM) ヘアメイク 藤原羊二(UM)
猪俣創平