ハギノアレグリアス史上初連覇!トップハンデなんの 岩田望「力出し切ってくれた」/シリウスS
<シリウスS>◇28日=中京◇G3◇ダート1900メートル◇3歳上◇出走15頭 トップハンデ59・5キロも何のその! 昨年の覇者、5番人気のハギノアレグリアス(牡7、四位)が、勝ちにこだわった競馬で連覇を達成した。 最内枠から積極策も辞さない運びで、1番人気オメガギネスをゴール前でとらえた。連覇はレース史上初。7歳のベテランが再び進撃を開始する。 ◇ ◇ ◇ 内容よりもとにかく勝つことに、ハギノアレグリアス陣営はこだわった。勝利した昨年の大外枠とは全く逆の最内1番枠。四位師は「この前(平安S7着)はポジションが後ろすぎたからね。いい枠が当たったし、1コーナーでハナを切るぐらいのつもりで行ってもいいと言いました」と積極策も一案として授けた。 鞍上・岩田望騎手はさらに、隣の枠に入った1番人気オメガギネスを相手に絞り込み、これを負かす戦略を立てた。「(ギネスが)ハナの後ろを取るのを意識して、理想通りの形になりました」。隊列は、外枠からサンライズアリオンがハナ。ギネスは読み通り、その後ろに入った。 「状態は良かったです」と同騎手。となれば、あとはついていくだけ。最大のライバルを常に射程圏に置き、直線で抜け出した時も他馬が離されるなか、必死に食らいついた。最後は鞍上のステッキにアレグリアスが力を振り絞る。ギネスをとらえて抜け出したところがゴールだった。 「ハンデの59・5キロがどうかと思っていましたが、それを吹き飛ばすくらい力を出し切ってくれました」と鞍上はパートナーをたたえた。今後は様子を見ながらとなるが「年末のレースが楽しみになってきました」は、まぎれもなく本音。ダート戦線に欠かせない役者が舞台に戻ってきた。【明神理浩】 ◆ハギノアレグリアス ▽父 キズナ▽母 タニノカリス(ジェネラス)▽牡7▽馬主 日隈良江▽調教師 四位洋文(栗東)▽生産者 岡田スタツド(北海道新ひだか町)▽戦績 20戦8勝(うち地方3戦1勝)▽総獲得賞金 2億5758万9000円(同4200万円)▽主な勝ち鞍 23年名古屋大賞典(Jpn3)、シリウスS(G3)▽馬名の由来 冠名+喜び(西)