客のスマホに「4億円が当選しました」 コンビニ経営者が被害防ぐ
特殊詐欺を未然に防いだとして、岐阜県警高山署は15日、高山市のコンビニ経営者と郵便局員に感謝状を贈った。大金を振り込もうとしていない客にも声を掛けたことが詐欺の阻止に役立ったという。 【写真】感謝状を贈られる土川楓さん(中央)と船坂泰彦さん=2024年11月15日、高山市の高山署、荻野好弘撮影 署などによると、同市内のファミリーマート高山上二之町店で10月28日、60代女性がプリペイド式電子マネー2千円分を購入。女性が「支払い方法が分からない」などと言ったため、経営者の船坂泰彦さん(48)らが女性のスマートフォンを見せてもらうと、「4億円が当選しました」「手数料が必要」といったメッセージが届いており、詐欺を疑って署に通報した。 高山連合橋郵便局では11月1日、「キャッシュカードを作りたい」と90代男性が妻と来店。局員の土川楓さん(24)が理由を聞くと、2人は「郵便局か市役所から電話があって作るようにいわれた」などと返答。土川さんは上司と相談し通報した。男性宅には同日、「3万6500円の払い戻しがある」という還付金詐欺を疑わせる電話があったという。 板谷和宏署長は「早い段階で阻止できたのは非常にいいこと」と犯罪阻止への協力に感謝を述べた。(荻野好弘)
朝日新聞社