小4の時に「沖田総司」に恋をして、結婚したいのは「田沼意次」 江戸を伝え続ける41歳タレントの「幸せ」
瞳を閉じれば「見えます」
――どう見えるのでしょうか。 瞳を閉じれば、見えますね。司馬遼太郎先生がきちんと描写してくれているので。普段は子どもといっぱい遊んでくれるんですが、剣を持つと滅法強い。三段突きという得意技もあって……。そういう風に空想して、どんどん好きになりました。 小学4年生で恋をして、そこから加速していった感じです。ずっと熱量は変わらないですね。友達が「この子かっこいいよね」とか言っている時に、私は「いやいや、沖田総司の方がかっこいいよ」と言っていました。 ――江戸時代の中で、ほかに好きな人物やおすすめの人物はいますか? たくさんいますが、特に「結婚したい」と思っているのは田沼意次ですね。彼は江戸時代の経済改革を行った政治家ですが、歴史の中では「賄賂政治家」「お金に汚かった」という悪いイメージを持たれてしまっています。 ――なぜ、そのような印象を持たれているのでしょうか。 当時、田沼意次を追い出したい“アンチ”もいたんです。幕府の中で活躍した人なので、彼がいなければ、そのポストが空く。そこに入りたい人たちによって、強烈なネガキャンを貼られて、引きずり降ろされた人なんです。 以前は学校の授業でも、「田沼意次=賄賂政治家」みたいな教えられ方をされていた。「いや、そうじゃないんだよ」ってことを、私はずっと訴えてきたんです。本当は先進的な考え方を持っていて、経済を改革したすごい政治家なんだよって。 来年の大河ドラマ「べらぼう」で田沼意次役を渡辺謙さんがやるんですが、たぶん絶対にいい感じで描かれると思っているんです。だから、今までちょっと白い目で見てきた人たちには、「ほらほら」と言いたいと思っています。 ――田沼意次と結婚したいとは、どういう意味ですか。 彼はもともと、そんなに偉くなれるような家柄でもなかったんですね。ただ、真面目で能力があったので、将軍に気に入られて、「老中」というポジションまで引き上げられたんです。ただ、周りには彼に嫉妬する“アンチ”も多かった。 だから、彼が疲れて帰ってきた時に「あなたの言っていること、ちゃんとわかるよ」と支えてあげたいんです。周りからは「能力ではなく、将軍の寵愛で出世した」とか、「お金に汚い」とかで誤解されてしまっている。そんな彼を家で労りたいなと思います(笑)。