尾道市の廃業フェリー、第三セクターは航路引き継がず 尾道水道の渡船は2航路に
広島県尾道市の平谷祐宏市長は、2025年3月末で廃業する福本フェリー(向島町)が尾道水道で運航してきた航路について、第三セクター「おのみち渡し船」が引き継ぐことはないと明らかにした。尾道水道の渡船は1航路減り、三セクが運航する2航路となることが確定的となった。 【地図や写真】福本フェリー 平谷市長は19日の記者会見で、尾道大橋の13年の無料化などを踏まえ「渡船事業者にとって経営上、非常に厳しい環境にある。(福本フェリーの)経営状況や内情を十分に把握した上で、2航路を運航する方針に至っている」と説明した。福本フェリーを引き継いだ場合、船舶の建造や桟橋の改修に10億円以上かかるという。 残る2航路の混雑や尾道大橋の渋滞を懸念する市民の声に対しては「どのような形で対策できるか、実態を把握しながら考えたい」と述べた。
中国新聞社