人種差別問題で渦中のインテルDFアチェルビ、無罪判決でも疑惑は晴れず…インテルは今夏の放出を検討か | セリエA
【欧州・海外サッカーニュース】インテルが、人種差別発言疑惑で渦中の人となった36歳DFフランチェスコ・アチェルビの放出を検討していると、イタリア紙が伝えている。 【動画】インテル×ナポリ|ハイライト
インテルDFフランチェスコ・アチェルビは、セリエA第29節インテル対ナポリ戦における人種差別発言疑惑を巡って、ナポリDFフアン・ジェズスと対立。ナポリDFが「ネグロ(黒人に対する蔑称)」と呼ばれたことを主張していたため、インテルDFは10試合出場停止の重い処分が科される可能性があった。 だがアチェルビが人種差別発言を否定したうえ、イタリアのスポーツ裁判所は、十分な証拠を得ることができず、証拠不十分としてインテルDFを無実とする判決を下した。ナポリ側が抗議の声明を発表するなど猛反発の姿勢を示す中、インテルでも新たな動きが見えている。イタリア紙『Tuttosport』は、インテルが年齢やシーズン中のケガを名目に、今夏のアチェルビの放出を検討していることを伝えている。 「アチェルビは月曜の夜、エンポリ戦に出場し、ケガや出場停止がなければ、シーズン終了まで、もしくは計算上、スクデット獲得が確実になるまでプレーし続けるだろう。これがスポーツ裁判所で無実となったアチェルビの現在だ」 だが「これで、ここ2週間の間に彼の周辺で生まれたカオスから脱出したわけではない」とイタリア紙は指摘。「この雷雨はまだ通過し終わっていない。長らくとどまって、センターバックのインテルでの将来に疑問符をつけようとしている」などと綴った。
インテルはアチェルビの振る舞い歓迎せず
なぜなら「インテルはアチェルビ(の振る舞い)を快く思わなかった」とイタリア紙は説明。「イタリア連盟(FIGC)検事局の調査中、(インテルはアチェルビを)人間面から法的な側面から支えたが、実際はこの出来事を快く思っていなかった」と伝えた。 36歳のインテルDFは、人種差別問題がぼっ発したことでルチアーノ・スパレッティ率いるイタリア代表メンバーからも外れたが、ローマから戻る際に公に発言を行ったほか、イタリア紙『Il Corriere della Sera』のインタビューにも応じており、「低姿勢を貫くようにとのアドバイスを送った」インテルにとって「アチェルビの選択は好ましいものでなかった」とみられる。 「10試合の出場停止は、アチェルビのインテルでのキャリアに終止符を打つものになっていたはずだが、当然、証拠不十分による無罪は全ての疑いを消し去ったわけではない」とイタリア紙は分析。こうした背景もあり、インテルは36歳という選手の年齢や度重なるケガを理由に、今夏のCBの入れ替えを視野に入れていると見られる。 なおイタリア紙は、アチェルビの後釜候補の本命にトリノのアレッサンドロ・ブオンジョルノを挙げている。ただ、移籍金は高額であり、買い取り義務付きのローンでの獲得も困難であるとことから、「夢のままで終わる運命」との見方がされている。このほか、同じくトリノの24歳ペール・スクールスやウディネーゼの25歳ジャカ・ビヨルの名前が囁かれている。
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