「かんだら負け」早口言葉てんこ盛りの新作ネタで、桂三実がNHK新人落語大賞
途中でトチってかんだら噺が壊れてしまう。「かんだら負け、でも、かまなかったら強いかな」と勝負をかけた高座で見事に早口言葉をしゃべり切った。
新作落語500作を目指している師匠からもらった言葉「新作で大事なのは作り続けること。1作目からいきなり良い作品はできない。作り続けて何十本かのうち、1本でも使えるネタができればいい」が、ともすれば挫折しそうになる心を支えてくれたという。
師匠の背中を追って、今までに作った新作落語は93。「まだ短い噺しかないので、トリをとれるような30分くらいの新作を作りたい」と抱負を語った。
金髪を中央で分けたスタイル。2年連続の決勝進出だが、前髪をおでこに垂らして出場した昨年の大会では三実ら一部の出場者に対して、審査員を務めた先輩噺家から髪型についての指摘もあり、今年は髪を上げて臨んだ。「おでこを出した方がやりやすい。(入門)13年目でようやく気付きました」
今回の決勝進出者は三実をはじめ、桂九ノ一、春風亭一花、笑福亭笑利、昔昔亭昇、鈴々舎美馬の6人。過去の大賞受賞者には柳家喬太郎、春風亭一之輔、桂宮治、桂二葉など、寄席や落語会で活躍する実力者が名を連ねている。