田嶋幸三名誉会長、31年女子W杯招致へ「政府保証の差をどう埋めるか」 米国・メキシコなどがライバル
日本サッカー協会(JFA)前会長の田嶋幸三名誉会長が20日、理事を務める国際サッカー連盟(FIFA)の総会などが開催されたタイ・バンコクから帰国し、都内で報告会を行った。 同総会では、2027年女子W杯の開催地がブラジルに決定した。米国・メキシコの両サッカー連盟は27年大会の招致を断念し、2031年の共同開催を目指すと表明。JFAは宮本恒靖会長のもと、31年女子W杯の日本招致を目指すと表明している。 今回は開催3年前に開催地が決まったが、田嶋氏は「本来なら27年女子W杯の時には『次はここです』と発表できないといけない」と力説。「27年の前には決めるのではないかと予測してる。それにむけてできる限りの準備をしないといけない」と話した。 27年大会招致を目指した国の評価表は、ブラジルが4・0点、3か国共催は3・7点となった。田嶋氏は「そこの大きな差は政府保証。ドイツなどと同じように日本も非常に難しい」と説明。「今はFIFAの法務系の人たちは厳しく見ている。次に日本が出るとしたら、そこの差をどう埋めるか。(政府保証を)簡単に書く国もある中、そこと比べて差が出てくる。違うところで差をつけられるように、しっかり準備をしていかないといけない」と強調した。 田嶋氏は、31年の大会招致に向けて日本のライバルは米国・メキシコの共催、ドイツ・オランダ・ベルギーの3国共催などになりそうだと予測した。特に米国・メキシコは今回の招致へ準備を進めるなど先行しており、「難しさはある。理事会で本当に『31年にやるんだぞ』と意思決定をしていただき、組織委員会や招致委員会を立ち上げるステップを踏んでいかないといけない」とした。
報知新聞社