小祝さくら、今季2勝目&通算11勝目 〝月曜決戦〟制し初のガッツポーズ「恥ずかしくて手はあれ以上は…」 生涯獲得賞金も7億円突破/国内女子ゴルフ
アース・モンダミンカップ最終日(24日、千葉・カメリアヒルズCC=6688ヤード、パー72)単独首位で出た小祝さくら(26)=ニトリ=が71で回り、通算16アンダーで逃げ切って今季2勝目を挙げた。通算11勝目。生涯獲得賞金は史上3番目の若さで7億円を突破した。1998年度生まれの「黄金世代」は今季17戦で6勝目となり、年間12勝した2019年を上回るハイペースだ。3打差の2位に67で回った安田祐香(23)=NEC=が入った。連日の降雨の影響で、最終ラウンドが23日から順延された。 【写真】雨の中でティーショットを放つ小祝さくら ツアー史上4度目の予備日を使用した〝マンデー決戦〟を逃げ切って制した。最終18番(パー5)。2メートルのバーディーパットを決めた小祝が、人生初のガッツポーズで今季2勝目を喜んだ。 「はい、あれはガッツポーズです。キャディーさんに盛り上げようと提案されて、最初はちょっと…と思ったけど、やりました。初めてですけど、いい感じでした」 ボールを持った右手を胸の前で軽く握り、そのまま小畑貴宏キャディーとハイタッチ。「恥ずかしくて手はあれ以上は上がりませんでした」と万事控えめな〝小祝流〟のパフォーマンスだった。 6打の貯金は1ボギー、バーディーなしで折り返した後半途中に一時2打まで目減りした。だが14番(パー5)で4メートルを沈めて最初のバーディーを奪取。続く15番(パー3)は15メートルをねじ込み、最後は3打差をつけてゴールに飛び込んだ。 絶好調の「黄金世代」は今季6勝目。2014年に勝みなみがアマチュア優勝してから49勝目となった。ここ2年は下の世代に押されがちだったが、鮮やかな復権。その強さを、通算11勝で世代の勝ち頭の小祝は「プロになる前から強い選手が多かった。自分はアマのときはうまくなかったので、頑張らないとついていけなかった。みんなで切磋琢磨しているからだと思う」と解説した。 パリ五輪出場権は2001年度生まれの笹生優花と山下美夢有の2人が獲得。海外志向はほぼゼロの小祝にとって「応援していた」という同じく日本ツアーを主戦場とする山下の代表入りは、うれしいニュースだった。日本ツアーにこだわるのは「食事です。やっぱり日本食は最高だから」。そう話した直後に「今週はイタリアンに3日行きました」と真顔で話し、笑いを誘った。 最近はスター選手の米ツアーへの流出が続く。でも、大丈夫。日本ツアーには日本をこよなく愛する小祝がいる。(臼杵孝志)