入れ歯とインプラントを組み合わせるってどうやるの? メリット・デメリットも歯科医が解説

「入れ歯よりもインプラントのほうが良さそうだけど、インプラントは費用が高すぎて選びにくい」。このようなお悩みを解決する方法に、入れ歯とインプラントを組み合わせた「インプラントオーバーデンチャー」という治療法があります。 そこでこのインプラントオーバーデンチャーの特徴やメリット・デメリットなどを、あだち歯科クリニックの足立先生に解説してもらいました。 ［この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております］

入れ歯にインプラントを組み合わせる「インプラントオーバーデンチャー」とは? 通常の入れ歯やインプラントとの違いを歯科医が解説

編集部： 入れ歯にインプラントを組み合わせた治療があると聞きました。これはどのような治療法なのでしょうか？ 足立先生： 「インプラントオーバーデンチャー」と呼ばれる治療法です。顎の骨の中に2～4本ほどインプラントを埋め込み、その上に入れ歯を被せていきます。 編集部： いわゆる一般的な入れ歯とどのような点で異なるのか、具体的な構造や仕組みなどをもう少し詳しく教えてください。 足立先生： 一般的な入れ歯は、裏面を粘膜（歯ぐき）にピタッと密着させて、その吸着力で入れ歯を固定し噛み合わせを作っていきます。これに対して、インプラントオーバーデンチャーは顎に埋め込んだ数本のインプラントが入れ歯を粘膜に連結させます。 インプラントが「ボタン」だとすると、入れ歯の裏面には「ボタン穴」がついていて、ボタン穴にボタンをはめ込むような仕組みです。この仕組みによって入れ歯が横方向だけでなく縦方向にも外れにくくなるため、会話や食事がしやすくなります。 編集部： では、一般的なインプラントとはどのような点が異なるのでしょうか？ 足立先生： インプラントオーバーデンチャーはあくまで「入れ歯」ですので、患者さん自身で取り外しができる点がインプラントとは異なります。 一般的なインプラントは歯の部分（人工歯）をネジで止める仕組みになっていて、一度連結すると患者さん自身で歯を外すことはできません。 これに対して、インプラントオーバーデンチャーは歯とピンク色の粘膜部分が一体になっていて、それをインプラントにはめ込む仕組みになっています。ねじ止めなどはしないため、患者さん自身で取り外すことが可能です。