海外テック業界に見える「静かな解雇」の兆し。AIの台頭が雇用をどう変えつつあるのか? #TrendBuzz
「巨大テック出身は引っ張りだこ」の時代は終わり
ライブ・データ・テクノロジーズのデータによると、大手テック企業では、従業員数を2022年に5%以上伸ばしたものの、直近18ヶ月の間にその増加分(およびそれを超える人員)をすべて削減したそうです。では、これらの雇用は二度と戻らないのでしょうか? 大手テック企業の採用率が13ヶ月間にわたり史上最低基準が続いたのち、この3月には採用が再び増加に転じました。そして、5月には、採用人数が離職者数を上回りはじめたのです。 ただし、大手テック企業の従業員数はいまだに2022年1月1日の水準を下回っています。過去1年間に大手テック企業を辞めた人のうち、約18%はいまだに再就職できていないそう。 かつてのように、大手テック企業の経験者ならどこでも引っ張りだこ、という時代は過ぎ去ってしまいました。 技術系の採用は、AI関連や成長著しい初期段階のスタートアップを除いては鈍化あるいは停止状態にあり、超一流テック企業の経験者でさえも「辞めてもすぐ次が見つかる」わけではないのが実情です。 AIが盛り上がりを見せている一方、そのほかの労働市場は停滞あるいは失速していることは、失業率を見れば明らかです。AIの導入がまだ本格化していない現在ですらこの様相なのは、非常に憂慮すべきことです。 採用を削減したり自己都合の退職を促したりするテック企業の動きは、序章にすぎません。今後は果たしてどうなっていくのでしょう。 Image: Live Data Technologies/Source: Yahoo!Finance, goAlto, EEOC Originally published by Fast Company [原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
永木久美/OCiETe