“年収の壁”で店舗一時休業に、所得調整で働き控え【新潟】
先日、政府は〝103万円の壁〟の見直しを閣議決定しました。一方、『年収の壁』には106万円や130万円などもあり、県内の小売り店ではこの壁の影響で”働き控え”が起こり、一時休業せざるを得ない事態にもなっています。 【動画】“年収の壁”で店舗一時休業に、所得調整で働き控え【新潟】 1933年創業、新潟市中央区にある「竹徳かまぼこ」。パート従業員が約10人働いていますが、ある問題が起きています。 ■竹徳かまぼこ 竹中広樹社長 「130万円の壁があるので、それ以上働けませんというような声が従業員から出たりして、店を短時間で営業したり臨時的に休むことによって、どうしても店の売り上げが減ってしまったり。」 これから繁忙期シーズンをむかえますが、パート従業員が「働き控え」をせざるを得ない状況だといいます。年収の壁は、パートやアルバイトで働く人たちが一定の年収を超えると、税金や社会保険料などの負担が生じる可能性があるボーダーラインを示します。そのうち、106万円や130万円を超えると社会保険料が新たにかかります。 ■独立系ファイナンシャルプランナー 石坂成規さん 「51人以上の企業ですと106万円の壁、50人以下の企業さんですと130万円の壁と言われていまして、働いた本人がその金額を超えることによって厚生年金・健康保険料が発生し始める金額。」 壁を超えた場合、将来もらえる年金が増えることなどメリットもありますが・・・ ■独立系ファイナンシャルプランナー 石坂成規さん 「例えば、106万円の壁にあたった場合には126~7万円稼がないと、社会保険料が引かれることによって現金が目減りする形なので、そこを超えないように働き方を制限するという部分もある。」 竹徳かまぼこでは、10月に最低賃金が改定されたことを受けてパート従業員の時給を上げましたが、その分、働ける時間が少なくなってしまいました。 ■竹徳かまぼこ 竹中広樹社長 「基本的に年間で働ける時間が決まってしまっているパートさんが多いので、うちのパートさんも悩んでいます。」 社会保険料が発生した場合、企業側も負担することになるため竹中社長は「制度を見直してほしい」と話しています。