オフは釣り堀にして夏にルアー出てきた所も…維持難しくなっている『市民プール』減少傾向の中“復活”への動き
2024年7月、愛知県日進市の市民プールで、排水溝などから10個以上のルアーや釣り針が見つかりました。このプールは2020年からオフシーズンに魚を放流し、釣り堀として活用していて、今回見つかった針はこの釣り堀の営業で使われたものとみられます。 【動画で見る】オフは釣り堀にして夏にルアー出てきた所も…維持難しくなっている『市民プール』減少傾向の中“復活”への動き 夏の営業だけではプールの維持は厳しく、加えて当時コロナ禍だったことから、オフシーズンを活用する手段として釣り堀を始めたということですが、維持が難しい問題は、このプールに限りません。
■オフは「釣り堀」として活用…小学生の水着からルアー見つかる
日進市総合運動公園にある市民プールで2024年7月6日、流れるプールで遊んでいた小学2年の男の子が、水着のなかに針がついたルアーが挟まっているのに気付きました。
幸い男の子にケガはありませんでしたが、プールの水を抜いて点検したところ、排水溝などに10個以上のルアーや釣り針が見つかったということです。7月2日に今シーズンの営業を始めたばかりですが、7日から臨時休業となりました。現在は再開しています。
このプールでは2020年の秋から、オフシーズンにニジマスやイワナなどを放流し、釣り堀として活用していました。
■減少続く全国の市民プール…2008年の4312施設から21年は3503施設に
実際にプールの数は減少しています。名古屋市北区の名城公園にあった「名城プール」は、2021年に閉鎖されました。
緑区の大高緑地内にあった公営プールは1971年にオープンしましたが、2021年に営業を終了しました。
市民プールの数は全国で減っていて、2008年には4312ありましたが、2021年には3503となりました。
名古屋市では2014年に14でしたが2024年のいまは12となっています。
■専門家が指摘する「市民プール減少」の2つの理由
水泳教育に詳しい、国際武道大学の土居陽治郎教授(どい・ようじろう)によりますと、1968年から水泳が学校で必修となり、1970年代に市民プールや学校プールなどの建設が進みましたが、現在は閉鎖が相次いでいるということです。理由は主に2つあるとしています。
ひとつは「水泳人気の低下」で、加えて少子化もあり、水泳人口が減少しているということです。市民プールだけでなく、民間のスイミングスクールや、水着メーカーなど、業界全体が縮小傾向だといいます。