「根っこ」が魅力の観葉植物。杉山拓巳さんが教えてくれた個性派の中から3つを紹介!
観葉植物の楽しさは、葉の形や色だけではなく、根っこの多様な姿にもあります。『趣味の園芸』の季節連載「杉山拓巳の観葉植物教室」11月号では、根の個性派たちに着目。根をより美しく生やし、自分好みの「根姿」を楽しんでみましょう。
成長する根がかっこいい!
今年、シンガポール、ベトナム、台湾など、観葉植物が多く自生する亜熱帯、熱帯地方の密林地帯を歩いてきました。 現地で圧倒されたのは、観葉植物を代表する種類のガジュマル、シェフレラ、モンステラなどの根の様子。気根(きこん)*がうねうねと伸びて地面に突き刺さり、大きく育った株を支え、その力強さ、生命力に感動させられました。 *気根・・・茎や幹の地上部から出て、空気中で伸びる根のこと 私たちが日本で育てる観葉植物でも、そんな根のおもしろさ、美しさを味わえないものでしょうか。 観葉植物の根の個性に注目してみましょう。種類によって、根の太さや細かさ、堅さなどはさまざま。時間をかけて育った根が生み出す独特の雰囲気や風格には、ほかの植物では味わえない魅力があります。自分の好みの種類を見つけて、根の個性を生かす栽培にチャレンジしてみてください。(杉山拓巳さん)
育ててみたい根の個性派たち
杉山さんが11月号で教えてくれた、根っこが個性的な種類のなかから、3つを紹介します。
フィロデンドロン 'ジャングル・ブギー' 茎の節(葉がつく部分)から、次々と気根が伸びる。傾いた茎から、鉢の外に長い気根が垂れ下がる。
シェフレラ・アルボリコラ 成長するにつれ、幹から気根を伸ばし、土に潜ったものは太くなる。たこ足状に根を張る姿が楽しめる。
フィカス・ペティオラリス 主な原産地はメキシコの岩の多い乾燥地帯。ごつごつとした大きな塊根(かいこん)*と長いハート形の葉、赤い葉脈が特徴。 *水分や養分をためて根が肥大したもの
杉山拓巳(すぎやま・たくみ) 熱帯植物栽培家 愛知県で熱帯植物の生産を行う。ビカクシダをはじめ、ティランジアやアンスリウム、ホヤなどに造詣が深く、育種も手がける。SNSで栽培に関する情報を発信中。著書に『NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO 観葉植物 ビカクシダ』ほか。 ●『趣味の園芸』2023年11月号 「杉山拓巳の観葉植物教室」第三回 根っこが魅力の個性派たち! より〈次回は2024年2月号〉