「ソハヤノツルキ」など刀剣を後世につなぐ。国宝 久能山東照宮がクラウドファンディングを開始
14振りの刀剣の伝承が危機に
株式会社パルコの購入型クラウドファンディングサービス「BOOSTER(ブースター)」が、国宝 久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)が実施する『刀剣伝承 歴代将軍の名刀に 命の御衣(みごろも)を皆の手で。』プロジェクトを3月6日より開始した。 久能山東照宮では、刀剣を維持保管するために必要不可欠な拵(こしらえ)と白鞘(しらさや)の激しい劣化に伴い、徳川歴代将軍14振りの刀剣の伝承が大変な危機に瀕しているという。国宝の刀剣 真恒(さねつね)の拵は、400年以上が経過し糸や生地は原型をとどめることがむずかしく、無数の亀裂があり持ち出すことさえもできないため拵修復に向けた復元模造制作を必要としている。白鞘は寿命が通常約30年と言われるなか、約160年が経過し、ヒビや変形だけでなく紐で縛っておかないとバラバラに分解してしまうため、このままでは朽ち果ててしまう徳川将軍所有・寄進の14振りの刀剣白鞘の新調が急務となっている。 文化財の修復保存費用をはじめ建造物や設備の維持などその費用は莫大のため、徳川将軍の刀剣保全に必要な資金の支援を得るべく、クラウドファンディングの実施に至った。
「刀剣乱舞ONLINE」も協力
またPCブラウザ・スマホアプリゲーム「刀剣乱舞ONLINE(とうけんらんぶオンライン)」が、2017年12月に実施をした「刀剣修復プロジェクト」に続き、「刀剣文化の発展及び文化財を後世につなぐ」というプロジェクト主旨に共感し、全面協力。プロジェクトを記念し、イラストレーター三輪士郎による刀剣男士「ソハヤノツルキ」の描き下ろしイラストが登場する。
返礼品は刀剣メンテナンス体験など
リターン(返礼品)には、「刀剣乱舞ONLINE」の刀剣男士「ソハヤノツルキ」の描き下ろしイラストを使用した特別返礼品など、3500円から100万円まで、全21コースが用意されている。久能山東照宮の重宝 太刀「ソハヤノツルキ」白鞘の写しや実際に国宝 太刀「真恒(さねつね)」拵の復元模造に使用する拵の生地のほか、太刀「ソハヤノツルキ」の特別鑑賞会・刀剣メンテナンス体験といった体験コースなどもある。
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