【1500軒以上を片づけたプロが教える】「自宅の片づけ」と「実家の片づけ」の決定的な違いとは?
「早くやらなければ!」とわかってるのに、ついつい先延ばしにしがちな「実家片づけ」は、“親が元気なうちに取り組むことが何よりも大切”というのは、最新刊『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える! 実家片づけ』を出版した、片づけアドバイザーの石阪京子氏。実家に溢れるモノを整理し、お金を把握することで、親子ともに幸せになれるそのノウハウを、本書から抜粋・編集してお伝えします。 ● 実家片づけは「完璧」を目指さない 実家片づけにおいては、完璧を目指す必要はありません。 私の通常のお片づけメソッドでは、家一軒を「片づけきる」ことを目標にしています。そのため、まずはすべての押し入れや物置部屋にあるモノを全出しして1か所に集め、要・不要を判断し、いるモノだけを選び取って、正しい部屋、収納スペースに収めていきます。そしてモノの量は収納の枠に対して7割程度になるまで減らすのが理想です。こうすると一生リバウンドすることはありません(詳しくは『これが最後の片づけ!』〈ダイヤモンド社刊〉をご覧ください)。 ● 実家片づけは松竹梅の「梅」コースでOKと考える しかし、この通常メソッドを「松・竹・梅」の「松」とするならば、実家片づけは「梅」でOKと考えてください。 最低限、「親が安全に暮らせるスペースを確保できる」「子どもが金目の紙やモノを選別・把握できる」という目標さえ達成すれば、押し入れの中がぎゅうぎゅうのままだったり、物置状態の部屋があったりしても問題ありません。 ですから完璧を目指して何でもかんでも無理に捨てる必要はありません。特に「布」(洋服類)と「思い出の紙」(写真、手紙、雑誌など)については処分しようと躍起にならなくても大丈夫。この二つは、親の死後大量に残されていたとしても、燃えるゴミや資源ゴミの日など、手放したいときに無料で簡単に処分できますからコストがかかりません。 だから、今の時点で、愛着のある服や、思い出の紙まで捨ててもらう必要はまったくありません。ミニマリストのようなガランとした部屋を目指す必要はないのです。 *本記事は、石阪京子さんの最新刊『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える 実家片づけ』から、抜粋・編集したものです。
石阪京子