藤井聡太竜王、国際トーナメント優勝者と記念対局…将棋の海外普及目指し「フォーラム」開催
将棋の海外への普及を目指すイベント「国際将棋フォーラム2024」(特別協力・読売新聞社)が東京都渋谷区千駄ヶ谷の新旧将棋会館で行われた。9日は国際将棋トーナメントの優勝者と藤井聡太竜王が記念対局を行い、角落ちのハンデをもろともせず快勝した藤井竜王が圧倒的な強さを世界に示した。(吉田祐也) 【動画】「藤井竜王の強さ」、3人のプロ棋士が語る
45の国と地域から51人が出場した国際将棋トーナメントを制したのは中国の許諾さんだった。角落ちで行われた藤井竜王との記念対局は、下手の許諾さんが序盤から積極的な駒組みをみせたが、桂馬を攻めに活用した上手の藤井竜王が中盤で主導権を握り、終盤はほとんど時間を使うことなく押し切った。
対局を解説した日本将棋連盟会長の羽生善治九段が二人を解説会場に呼び込み、大きな拍手に包まれた。藤井竜王は「駒組みで許さんの工夫に力強さを感じました。途中で誤算があったか、中盤からは上手のペースになったと思います」と話した。許さんは「力を発揮する前に負かされました」と語り、帰り際は藤井竜王に「教えていただき、ありがとうございます」と礼を述べた。
フォーラムの終了後、藤井竜王は「世界の愛好家が、日本の将棋会館に集まってくださったことをうれしく思います。自分は英語力がありませんが、こうした機会で語学の必要性を感じました。少しずつ、取り組んでいけたら」と語った。