新紙幣登場まで1カ月 自販機やバス運賃箱など対応急ピッチ「やらないと売り上げに大きく影響…」(島根)
山陰中央テレビ
20年ぶりとなる新紙幣の登場。7月3日の発行開始まであと1か月となる中、自動販売機や両替機などを扱う山陰両県の事業所などでも新しいお札への対応が進んでいます。 松江市内に設置された自動販売機。7月3日の新紙幣の発行開始まで1カ月となる中で、対応作業が急ピッチで進んでいます。作業にあたっているのは、松江市の大手飲料メーカーの代理店のスタッフ。自動販売機にスマートフォンを接続し、新紙幣に対応できるようシステムを1台1台アップデートしていきます。古い機械の場合には、紙幣の投入口の部品を取り替えることもあるそうです。 森田製菓開発課・山内準司課長: 1台あたり10分から15分くらいかかるんですが、どうしても機械ものなので、一つ一つ手間暇かけていかないといけない。 この業者では、県内の約3000台を管理。2024年3月ごろから更新作業に取りかかり、これまでに6割ほどを終えたということです。 森田製菓開発課・山内準司課長: やっていかないと売り上げに非常に大きく影響しますし、やらないと皆様から買っていただけなくなるので、どうしても必須だと思う。 手間のかかる作業ですが、売り上げに直結するだけに、残りの機械についても7月に間に合うよう作業を急ぐことにしています。 松江市交通局安全運行課・安達由孝さん: 今回変わるのは紙幣ですので、紙幣検定機という部分の交換となります。この部分が交換になります。 一方、松江市営バスなど路線バスの運賃箱も新しいお札への対応が必要です。市の交通局は新紙幣発行の発表を受け、2022年秋から新しい運賃箱を注文するなど、対応に着手。54台ある路線バスの車両について、5月末から順次新しい運賃箱への切り替えを進めています。 松江市交通局安全運行課・安達由孝さん: 両替だけではなく、ICカードのチャージ機能を兼ねているので、早い段階で対応させていただきました。利用者の方にご不便をおかけすることのないのが一番だと思っております。 また、食券の自動販売機を利用している飲食店など小規模の業者からは悲鳴もあがっています。経費の問題だけでなく、「かけこみ」需要の影響で、機械そのものの調達が間に合わないケースも出ているということです。新紙幣の発行開始まで1か月、新たなお札に完全に対応するには、もうしばらく時間がかかりそうです。
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