【BCマイル】テンハッピーローズ見せ場十分4着 津村明秀「夢見ました」ジオグリフは5着
[GⅠブリーダーズカップマイル=2024年11月2日(日本時間3日)3歳上、デルマー競馬場・芝1600メートル] 日本馬が大挙、乗り込んだ今年のブリーダーズカップ。毎年、持ち回りで2日間にわたって開催される米国競馬の祭典は、2日目に古馬の各カテゴリーでチャンピオン決定戦が行われ、芝8ハロンのベストホースを決めるマイルは2頭が出走を取り消したため10頭によって争われた。 日本からは2022年の皐月賞馬ジオグリフ(牡5・木村)と今年のヴィクトリアマイル勝ち馬テンハッピーローズ(牝6・高柳大)が出走。テンハッピーローズが好スタートから2番手につけ、ジオグリフも3番手のインからレースを進めた。テンハッピーローズは早めに先頭に立ってリードを広げ、見せ場たっぷりのレースだったが、ゴール前で末脚を伸ばした3頭にかわされて惜しくも4着。ジオグリフはその後ろの5着に終わった。勝ったのは後方から豪快に追い込んだJオルティス騎乗のモアザンルックス。 テンハッピーローズの津村は「アメリカにもだいぶ慣れてきて、落ち着いてレースまで行けて、いい感じでスタートできました。4着だけど悔いのないレースができました。4コーナーでもまだ手応えがありました。先頭に立ったときは夢を見ましたね。GⅠ勝ちがフロックじゃないことを証明できました。人馬ともにまだまだ成長できると思うので頑張ります」とすがすがしい表情でレースを振り返っていた。管理する高柳大調教師も「いつも通りの競馬をしようと津村騎手と相談をしていましたが、思いのほかスタートが良くて、無理に下げることはあの馬にとって良くないと思うのでそのままの流れでいきました」と内容を評価。そのうえで「そのままもうちょっと、というところまでいってくれたので、ここでもやれる気はしました。(先頭に立った場面では)声が出ましたね。とても頑張ってくれました。私たちはもともと力のある馬だと思っていたので、皆さんにこの馬の実力を知ってもらえたのかと思います」と胸を張った。 また、ジオグリフの横山武は「ブリーダーズカップに騎乗できる機会をいただき、先生やオーナーに感謝しています。結果を出せず申し訳なかったですが、個人的にはいい経験をさせていただきました。今回の経験を生かして海外でも結果を出せるようにもっと頑張って、いずれBCも勝ちたいという気持ちが強くなりました。ジオグリフ自身はきついコースにも対応してよく頑張ってくれました。スタートを決めて前で競馬をしたいと考えていたので、その通りの競馬はできました」と貴重な騎乗機会に感謝しつつ、内容には納得の口ぶりだった。
三嶋 まりえ