W杯アジア2次予選で中東勢や北朝鮮を避け「超天国組」に入った森保Jはいかに戦うべきか?
迎えたポッド1の抽選で日本は、第5ポッドから順にモンゴル、ミャンマー、タジキスタン、キルギスが振り分けられていたグループFに入った。日本人監督が指揮するチームだけでなく、過去に苦戦を強いられた中東勢やウズベキスタン、不気味な存在である北朝鮮とも別のグループになった。 たとえばカンボジアが入ったグループCはイラン、イラク、そしてバーレーンが顔をそろえた。タイはUAEおよび1月のアジアカップで日本を苦しめたベトナムとグループGを戦うことになり、北朝鮮が入ったグループHには韓国が振り分けられた。 グループCやG、Hに比べれば、日本の組み合わせは恵まれたと言っていい。過去にモンゴルと対戦したことはなく、直近のミャンマーとの対戦は1994年の広島アジア競技大会までさかのぼる。ブラジル人のファルカン監督に率いられた当時の日本代表は5-0で圧勝している。 タジキスタンはザックジャパン時代のアジア3次予選以来の対戦で、このときはホームで8-0、アウェイでは4-0でともに圧勝。グループ内で日本に次いでランキングが高いキルギスとは、昨年11月のキリンチャレンジカップで初めて対戦し、前後半に2点ずつを奪って4-0で勝利している。 それでも、東京・文京区のJFAハウス内で取材に応じた森保監督は「対戦相手を常にリスペクトしていく」と、一喜一憂することなく来年6月まで続く戦いを見すえた。 「そのうえで自分たちのもっている力を100%発揮すること、常に同じ姿勢で戦っていくことが大切だと思っている。予選を勝ち抜くことはもちろんですけど、予選を戦いながらチームのレベルアップを、個人のレベルアップを目指していきたい」 チームおよび個人のレベルアップを果たすには、公式戦に臨みながら競争意識をチーム内に植えつけることがまず必要になる。昨夏の就任から唱えてきた世代間の融合をさらに進め、世代交代を促しながらサバイバルの図式を生じさせることで、チームは進化・成長していく。 つまり、監督を兼任する東京五輪世代が、常連になっているMF堂安律(FCフローニンゲン)とDF冨安健洋(ボローニャ)に続いて、さらに積極的に招集される可能性が高い。候補としてあげられるのはレアル・マドリードに移籍したMF久保建英らの海外組となるだろう。 9月以降の国際Aマッチデーでは東京五輪世代となるU-22代表も活動し、11月には広島で国際親善試合(対戦相手未定)も組まれている。しかし、フル代表とは異なり、世代別の代表において日本サッカー協会は選手招集に関して拘束力をもたない。