『光る君へ』まひろと道長の仲に悶々とする赤染衛門に視聴者最注目 第37話画面注視データを分析
ただならぬ男女の関係であると確信
テレビ画面を注視していたかどうかがわかる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、9月30日に放送されたNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合 毎週日曜20:00~ほか)の第37話「波紋」の視聴者分析をまとめた。 【グラフ】『光る君へ』第37話の毎分注視データ
■努めて平静を装い、笑顔で返答 最も注目されたのは20時19分で、注目度86.8%。まひろ(吉高由里子)と左大臣・藤原道長(柄本佑)の仲をいぶかしむ赤染衛門(凰稀かなめ)が、内心悶々としているシーンだ。 夜更けの藤壺で、道長はまひろを探していた。人気の感じられない夜の闇に染まった廊下だったが、折よく赤染衛門の姿があった。「衛門」道長が赤染衛門を呼び止めると、「はい」と、赤染衛門は道長に一礼し向き直った。「藤式部の姿が見えぬが、いかがした?」こんな夜中にまひろに会いに来るとは、やはり女房たちがいうとおり、まひろと道長はただならぬ男女の関係であると赤染衛門は確信を得た。 「里に下がりました」赤染衛門は努めて平静を装い、笑顔で返答した。まひろと道長の関係がまことであるならば、もっとも傷つくのはかつての主である源倫子(黒木華)だ。赤染衛門はそのことに心を痛めていた。そのような事態だけはどうしても避けたい。「なぜだ? 中宮様もご承知なのか?」予期せぬ返答に、道長は狼狽した。「娘もおりますので、内裏に戻る前に里下がりをしたいと申したそうにございます」どうやら職務に嫌気をさしての里帰りではないらしい。ひとまず安堵した道長は「そうか」とだけ言い残しその場を去った。 赤染衛門の脳裏に、中宮・藤原彰子が、『源氏物語』の豪華本を作成するに際して、道長が差し入れた紙やすずり・筆などの高価な品々が思い浮かんだ。あの品々は明らかにまひろに向けた物だった。思い返せば、他にも思い当たる節はいくらでもある。道長のまひろに対する態度は、日に日にあからさまになっている。赤染衛門は、倫子を守るために自身がなすべきことを考えた。