紫式部のお守り、「光る君へ」効果で売り切れ続出 滋賀の石山寺
NHK大河ドラマ「光る君へ」の影響で、連日多くの人が訪れている大津市の石山寺。寺で手に入る紫式部のお守りが、ひそかに人気を集めている。 【写真】平日でも多くの人でにぎわう石山寺=2024年10月31日午前11時25分、大津市石山寺1丁目、仲程雄平撮影 記者が10月31日に訪ねると、本堂には「売り切れ」と書かれた紙が。次に本堂近くの販売所をのぞくと、店頭に三つあり、「これが最後です」と職員。妻と息子のために二つ買った。 お守りは紫式部の刺繡(ししゅう)が施されたもので、一つ800円。寺によると、大河ドラマ館などが境内に1月29日にオープンしたのに合わせて、2月から販売している。心願成就や無病息災、学業成就などにご利益があるとされる。 ただ、納品してもすぐに売り切れる状態が続いている。「宣伝はしていないが、1番人気ぐらい」と寺の担当者。「品切れの際はご容赦下さい」としている。 紫式部が源氏物語の着想を得たと伝わる石山寺。大河ドラマ館などの来館者は10月21日に18万人に達した。官民でつくる「『光る君へ』活用推進協議会」は、来年1月までの開催期間中の目標を8万人引き上げ、24万人としている。 門前に並ぶ店も潤っている。商店の男性店主は「例年の3倍以上の売り上げがある。ツアー客が来るのが大きい」と笑顔で話す。 「光る君へ」の放送をきっかけに注目が集まる人出だが、大津市内にいくつかある関連スポットのうち、これまでは石山寺に多くの人が集まっている。協議会は、周遊促進を図る施策を打ち続けている。(仲程雄平)
朝日新聞社