中国、香港での株式上場・起債加速を支援へ=副首相
[香港 19日 ロイター] - 中国の何立峰副首相は19日、香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)主催のイベントで、より多くの「優良企業」が香港で上場し、起債することを中国政府が支援すると述べた。 また、香港と中国の相互の市場アクセスを拡大するほか、中国の金融機関が香港で事業を拡大するのを支援する考えも表明した。 さらに、中国は香港での国債発行を着実に増やしていくとし「国債の定期的な発行メカニズムを改善し、香港での発行を着実に増やし、香港がグローバルな金融ビジネスのハブとしての地位を確固たるものにすることを支援する」と語った。 香港市場は近年、新規株式公開や流通市場での取引額が減少している。ディールロジックによると、2023年は58億8000万ドル、24年は91億ドルと、20年のピーク時の516億ドルから大幅に減少している。 中国の景気減速を巡る懸念やドナルド・トランプ氏が米国の次期大統領に選出されたことによる先行き不透明感が高まる中、イベントには中国の政策当局者やグローバルバンクの幹部が出席した。 トランプ氏の対中関税政策への懸念が広がっているものの、UBSのコルム・ケレハー会長はアジア地域の堅調な経済成長と中国の対応力に期待を示した。 シティグループのジェーン・フレイザーCEOとゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン会長は、トランプ政権下での規制緩和により企業買収が活発化するとの見通しを示した。 ソロモン氏はまた、世界の投資家は中国からの資本流出を引き続き懸念していると指摘。中国の消費が改善することが投資家の信頼を取り戻す上で非常に重要だとの見解を示した。