原英莉花の“三感”を満たすゴルフボール! ブリヂストンが新ボール『ツアーB X』、『ツアーB XS』を発表
2017年1月1日からタイガー・ウッズと契約を結び、多くのプロやアマチュアに支持されているブリヂストンスポーツの『ツアーB X』と『ツアーB XS』の2024年モデルの発表会が1月25日に都内で実施。その模様と新製品をレポートする。
新ボールはタイガーの要望を具現化
ゴルフボールには「飛んで、止まる」という性能が求められるのは周知の事実。ロングゲームでは「高初速×低スピン」、ショートゲームでは「低初速×高スピン」という「スピード&スピンコントロールテクノロジー」の考え方をベースにボールを造るブリヂストン。2月9日に発売する2024年モデルには、このテクノロジーだけでなく、さらに多くの契約プロから求められたロングゲームでの「風に強い弾道」とショートゲームでの「ディープ感」を追加したという。 ちなみに、この「ディープ感」を提唱したのはタイガー・ウッズ。タイガー曰く「22年モデルの『乗り感』に『軟らかな打音』をミックス」したのがディープ感とのこと。発表会で流されたタイガーが新製品を紹介について語る映像には、「私がゴルフをはじめたときには2つのボールがありました。糸巻きバラタボールと、サーリンカバー2ピースです。私はバラタを好んで使いましたが、その理由が『ディープ感』でした。サーリンは『クリッキー(※)』だったんです。このディープ感がいいイメージを生むのです」と語っており、また「今回のモデルはドライバーショットのボール初速は1m/s速くなり、アプローチでは200~300rpmのスピン量が増えました。ディープ感が素晴らしいのはもちろん、スピンをかけにくいライからでもしっかりスピンが掛かるのがいいですね」と話していた。 ※クリッキーとは、マウスをクリックする際に出る「カチッ」という音から“カチカチ”という意 これを受けて、「タイガーのいう『ディープ感』はブリヂストンが独自に開発した“NEW リアクティブiQ・ウレタンカバー”が生み出しました。このカバー開発の難点は“衝撃吸収性”と“軟らかい打音”というのが相反するということです。また、“耐久性”と“生産のしやすさ”の点でも高いレベルが求められたのも開発を難しくしました」と商品説明をした技術担当執行役員の古山大樹氏だ。また「インナーカバーの剛性と比重を高めることで高初速を生み出し、風に強い伸びのある弾道を可能にしたのは、こちらも新開発した“NEW ハイスピード・インナーカバー”のおかげです。このカバーは、インナーカバーの比重が重いのでボール全体の慣性モーメントを高めることができ、パッティングでのもうひと転がりが期待できるのです」と説明。24年のゴルフ業界では“慣性モーメント”がキーワードになっているが、ボールにもその波が来ている。