今あってもけっこう使えるんじゃねー!! 役割を終えたのが惜しいクルマ装備5選
クルマの装備のなかには、かつては当たり前のようについていたものの、現在ではほとんど見かけなくなったというものも少なくない。今回は、今あれば案外使えるんじゃない?という何とも惜しい装備をピックアップしてみた。 【画像ギャラリー】隠れ現役もあり!!実は便利な装備たち(9枚) 文/井澤利昭、写真/トヨタ、ホンダ、三菱、写真AC
■視界の良さは案外優れている「フェンダーミラー」
車線変更や右左折時、駐車の際など、後方確認をするのに欠かすことのできないのがドアミラーだ。 現在ではほとんどの車種で、左右のドアのフロントウィンドウ前側周辺に取り付けられている「ドアミラー」が採用されているが、かつてはフロントフェンダー周辺に取り付ける「フェンダーミラー」が主流であった。 これは、法令上「車体外後写鏡」と呼ばれるサイドミラーをクルマの両側に備えることが道路運送車両の保安基準改正により義務化された1962年当時は、「ドアミラー」自体が認可されていなかったため。 その後、1970年代の後半から輸入車で解禁され始めた「ドアミラー」は、1983年になって国産車でもやっと認可されることとなり、スタイリッシュなデザインから、現在ではほぼすべてのクルマに採用されるに至っている。 とはいえ「ドアミラー」と比べて「フェンダーミラー」が劣っているか?と言われればそういうワケではない。 「フェンダーミラー」は、後方を確認する際の視線移動が少なくてすむことや、ミラーに映る範囲が広いため死角が少ないなど、安全性が高いのがその特徴。 「ドアミラー」と比較して左右へのはみ出し量も少ないため、狭い道でのすれ違いなどでは安心できるという点も、そのメリットと言われている。 こうした機能面での優位性から、最近までタクシーや営業用のセダンモデルでは採用されていることが多かった「フェンダーミラー」だが、時代の流れには抗えず、今ではほぼすべての車種が「ドアミラー」に。 いっぽうで、2017年に登場したトヨタのジャパンタクシーは「フェンダーミラー」専用車として設定されており、その安全性や機能性が見直される日が再びやってくる可能性も十分にありうる……かもしれない。