【フィギュアスケートNHK杯　1日目】女子SP　演技する坂本花織　＝国立代々木第一体育館（撮影・佐藤徳昭）

フィギュアスケートのグランプリ（GP）シリーズ第4戦、NHK杯は8日、東京・国立代々木競技場で開幕し、女子ショートプログラム（SP）は坂本花織（かおり）（シスメックス）が93点でトップに立った。 【別カット】女子SPで首位に立った坂本花織 女子のエースが華麗に締めた。坂本がSPで今季世界最高となる78・93点をたたき出し、圧巻の首位発進。男子に続いて女子も日本勢がトップ3を独占し、「めちゃくちゃ刺激になっていて、自分も精いっぱいやらなきゃと思っていた。（得点が）予想を上回っていたのでびっくりした」と満面の笑みを浮かべた。 タンゴの曲調に合わせて冒頭のダブルアクセル（2回転半ジャンプ）を決めると、続く3回転ルッツもきれいに着氷。後半の連続3回転も成功させ、ミスなく滑り終えた。会場入りする前は「手が震えてメークに支障が出るくらい」緊張していたというが、「会場に入って、いい緊張感に変わった」。世界選手権3連覇中の女王らしく、強さを見せつけた。 日本勢が躍進した中、特に励みになったのは男子で3位に食い込んだ壷井の存在だ。拠点が同じで、2人だけで練習する機会もあり「身近な人が頑張っているのは力になった」。後輩のガッツポーズを見て思わず涙するほどだった。 今季は世界4連覇も懸かるが、目標はその先にある。「来シーズンとつなげて、ひとくくりだと思っている。五輪でいい演技をすることが目標」。未来を見据え、自信を積み重ねていく。（大石豊佳）